※花吐き病ネタです※
こぼれる。こぼれる。大輪の花が。
それはプラズマ団が天下を支配し、ポケモンの解放活動が実に順調に進んでいた、とある日のことだった。
体調が、すぐれない。今までも、決して万全ではなかった己の体。しかし、野望を叶え、実質権力を牛耳っている今、不確定であった体調の波は安定していたはずだ。
心当たりといえば、ここのところコンを詰めすぎて寝不足が続いていることだろうか。今日は資料をまとめるのもほどほどにして、早めに床につこう。そう判断し、執務室を出たときだ。
「お疲れ、ゲーチス」
「N様。……なにか、御用でしたか?」
真正面から現れた王――Nと鉢合わせる。
「ううん。これから部屋へ戻るところ。ゲーチスは?」
「ええ。ワタクシも部屋へ帰るところです」
カガリちゃん、動きめっちゃカワイイ!
ホムラさんも、声想像通りだな…イイな〜!
ポケマスさん、ほんと動きとかフォルムの作りこみに愛を感じますね…
ルビー&ORプレイ者なので、
なんか敵キャラとしてはマグマ団の方に思い入れが強いんだよな〜
あ、でもルビープレイしてるとき、山のところでスッと出てきてくれる
アオギリさんカッコイイなぁ! って思ったのもよく覚えていますが…!
2022/7/26に送って頂いたメッセージ返答です
↓↓↓
寒い日の早朝。うず高く積もった雪が、窓の外の視界一帯を埋めつくしている。
まだ赤子らしきユキワラシが、時折ポスン、と白雪に穴を開けて元気よくとびはねていった。
ほどよく暖められた室内から見るそれは、どこか童心をくすぐられるほどにまっ白い。
「……白いね」
こちらの視線をたどり、同じく外に目を向けた青年はそう言って寝台から上半身を起こした。
「この景色を見て、感想はそれだけか?」
宿泊するペンションの二階から見下ろす、恐ろしいまでの雪の深さ。その厚みは、人ひとりがゆうに埋まるほどだ。
ギマレンのタイトルは『願言(ねがいごと)』
煽り文は『それでも、諦めたくない』です
shindanmaker.com
「情けないことを言うようだけれど」
とん、とテーブルの端を爪で叩くと、ギーマは切れ長の目でこちらを見た。
「正直、あなどっていたんだ」
「……あなどっていた?」
パシオ島内、ギーマのホテルの一室にて。
夏の宵。バルコニーに備えつけのテーブルをはさみ、互いに向かい合っているこの状況。
卓上にはすでに半分ほどに減った赤ワインのボトルが置かれ、薄暗い照明に照らされてなお、ギーマの頬はハッキリと赤みを帯びている。
※テルくんが現代人(ポケモン存在しない)設定※
「あ〜……暑い」
ジリジリと真夏の日差しが肌を刺す。耳に届く蝉の鳴き声。それはかつて、ヒスイ地方を旅した時には耳にしなかった、この世界の音だ。
「……ヒスイ、か」
たびたび脳裏によみがえる記憶。別世界にて英雄となった、夢物語。
すべて終わって、アルセウス――神と出会い、この世界へと戻された。
この世界。ポケモンという存在がない、現実世界。
昔から、ポケモンは好きだった。ゲームの世界とはもちろんわかっていたし、一般人と同じように、新作が発売されれば購入して、楽しむ。そんなライトな層だった。
それなのに、なんの因果か自分が選ばれ、ヒスイ地方を旅した。都会っ子だった自分には考えられないほどの大自然のなか、全力で駆けまわって、いろいろな人と出会った。
そのなかで、一番心を預けた人に――最後、裏切られてしまったけれど。
※ローズさんが国外追放されるお話です。
将来的にはビトロズになるけれど、ここではただ、お別れしています※
「相変わらず、とてもイイ眺めだね」
旧ローズタワー、最上階にて。
全世界を見渡せるほどに高いその天上にて、彼と自分の二人は佇んでいた。
出入り口にはセキュリティサービスが二名、ジッと動向を伺うようにこちらを見守る、そんな不自由なこの状況。
けれど彼は、ただただガラルの夜闇だけを見下ろして、静かに口調をやわらげた。
「この風景を見ると……ガラルは幸福なのだと実感できますよ」
両手を後ろに回して組んで、視線だけは外へと向けて。まるでひとり言のように、ローズは言う。
※ゲーチスさん、Nくんともに死を選ぶことを助長するような会話があります。
未遂ですが、苦手な方はご注意ください。
「あなたも、ワタクシに死んでほしいのでしょうね」
暗い海。ザアザアと打ち寄せる波のひとつひとつは、まるで深淵の裂け目から伸びる指そのものだ。
ポッカリと頭上にうかぶ白い月。ナイフのように細くとがったそれも、この冷えた空気をさらに凍えさせるようだった。
「……ゲーチス。いったいなにを言っているんだ?」
義理の父。寝たきりからようやく歩行ができるようになったばかりの男の、リハビリを兼ねた散歩。
朝だ。従業員の出社時刻より一時間ほど早く、事務所へ入った。この日は遠方へ出張の為、その前準備も兼ねている。アポロにはいつも通りの時間で良いと言い置いてあるため、誰もまだ来ていない――はずであったのだが。
「……あ。おはよう、ございます」
「君、は……」
扉を開けて、言葉を失う。そこにいたのは、あの新人のレッドであった。手元には雑巾、そして足元には水のはいったバケツと、完全に掃除中のそれであった。
「おはよう。……君、こんな早くに来なくてもいい」
「いえ。……社長の部屋を清潔に保つのも、秘書の務めだと」
「……志は立派でいいが。アポロに伝えておくから、この分の手当てもつけよう。だが、朝は通常通り出社するように」
照明のスイッチを入れ、ジャケットをハンガーに吊るしてから、そっとため息をつく。どうやら、真面目な性格は変わらないようだ。