「……恐ろしいことを言うね」
せまい石壁につつまれた地下牢。
にび色の柵ごしに見つめてくる顔に、そんな声がこぼれた。
「本気です」
真正面で、ジッとこちらと目を合わせる少年。
その猪突猛進なまでの信仰心は、とっくに消え去ったと思っていたのに。
「あと一歩」
薄暗い路地裏。
窓ガラスを反射する日光だけがライトとなるそこで、鋭い声がかけられた。
「あと一歩進んだら、キュレムの氷を放ちます」
ひどく殺気だった声。踏み出しかけた足を戻して、両手を上げる。
「攻撃の意思はないよ」
姿を見せない男にも聞こえるよう、ハッキリと言って顔を上げた。
「トランプ?」
「……ん」
トン、と眼前に置かれた黒と赤のカード。
職業柄、ひどく見慣れたそのアイテムを目の前の少年――レッドはテーブルの上でサラサラと広げてみせた。
「なんだ、賭け事でもするつもりか」
彼の指先からサッと一枚カードを抜きだせば、意外にもレッドはこくりと頷いた。
「……まったく元気なことで」
ガラス越しに見えた外の風景に眉を寄せる。
白い景色のなかにゆらめく緑。今だ白雪の降りしきるさなか、息子は体力のおもむくがままにポケモンたちとはしゃいでいる。
「あっ、ゲーチス! 見て、すっごい大きな雪だるま!」
と、視線に気づいたらしいNが、身振り手振りで、ポケモンたちと作ったらしき巨大な三段だるまを見せびらかしてくる。
(テルウォロだけでなく他のCP話とかもしてます、ご注意)
「いらっしゃい」
荒れたポータウンの中心地。
その屋敷内へ入れば、軽いあいさつが投げかけられる。
「プルメリのねえちゃんか。まだここに来てるんだねぇ」
「世話しなきゃなんないヤツらが、まだまだ多いモンでね。あんたが用があるのはグズマかい?」
「ああ。ま……もうそんな問題視もしてねぇんだが。一応、定期報告を上げないとだからさ」
タイトルの通りなんですが、
お話を書くのに、イロイロ媒体を使って書いてみてます
もともと、即興二次小説さんはけっこう前から使用させて頂いていて。
失敗した。
「……はぁ」
両手両足にグルグルと巻かれた包帯。じっとしていても、じくじくと痛む背中に腰。崖から落下するという、何度目ともしれないうっかりを、今回ばかりは神様は見逃してくれなかったらしい。
「うぅ……痛い……」
したたかに全身を打ち付けて、岩場の影で気を失って。運よくショウに助けて貰えたからよかったものの、もし誰にも倒れたところを見つけられなかったらと考えるとゾッとする。
ほんとはもっと、ゆるっと読める短めのお話、を目指していたんですが…
まぁなりましたね、長く。おかしい…見積もりが甘すぎる…
※現代転生パロです※
まったくもって気が乗らない。
ビートは、はしゃぐ同世代のメンバーに揉まれつつ、深々とため息を吐き出した。
きっかけは単純。大学の同級生に合コンに誘われた。
まあ当然、速攻で断った。なぜ、誰ともしれない女性たちと引き合わされなければならないのか。
しかし、ビートのそんな気持ちに反して、誘ってきた男は必死だった。なんでも組み合わせの女子はなかなかの優良物件らしく、こちらもいいメンバーを揃えないと相手にもされない、らしい。