「あの……」
「はい?」
行商にて、コトブキムラを訪れていたときだ。
いつも通り、品物の売買をしている最中、ふと一人の少女が近づいてきた。
「どうされました?」
「えっと……その、クスリ、が欲しくて」
「クスリ、ですか? えぇと、どのような……?」
眉を下げ、ひどく小声で。心細そうに、ささやくように彼女は言った。
「……惚れ薬、なんですけど」
昨年の1月から今月まで、153件の移行が完了しました〜!
…しんどかった! 量が多すぎた!
というか、そのうちの三分の一が、自分のどうでもイイ日記だったことにも
衝撃を受けましたね…
移行するにあたり、見るに堪えないモノは消しましたが…
短編も、いろんなCP複合ではありますが、100件超えしてて、
pixivさんに移行した分も含めると、まぁ…なかなかの分量ですね…
目指すは200件! のんびりがんばります
「あ〜……」
喉の奥からひどい声。まるで、引き潰されたカエルの断末魔さながらだ。
黒曜の原野にて、ひとり。高台ベースのさらに上、岩場の頂上。ひざを抱えて、たった今のぼったばかりの朝日をながめる。
目に突き刺さるほどのまばゆい光。白い光源のなかに、生まれたての小さな虫がピカピカと星のように輝いていた。
まさに、希望の光。
けれど、クサクサした心では、そのどこまでも陽の気をまとったそれですら、人間のエゴを反映したものにしか見えなかった。
「こういうこと、だったのかなぁ」
「彼の記憶は、五年前から今日まで、いっさい失われています」
灰色の機械に囲まれた、白い医務室。
病室とはちがう、診察のみに特化したその場所。
自分と医師、そしてサポートをするハピナスが一人、互いに向かい合っていた。
「……え?」
身をこわばらせたこちらを悲しげに見やって、医師は静かに首を横にふった。
※つづきから〜の後の二人です
「パシオの海は、とても美しいね」
桟橋の先端。
ギシギシときしむ丸太の上でクルリと回り、Nは両手を広げてみせた。
「あの向こうにある島を中心に、水平線が左右対称に広がっている。完璧なバランスだよ」
キラキラと輝く太陽光線が彼の髪を反射する。
空とも海とも同化する、けれど決して相いれない不思議な色が、潮騒のなかでゆるりと踊った。
「世界は誰かの仕事でできている」のキャッチフレーズを考案された方の、
言葉に対する向き合い方や、考え方についての本、なんですが……
結論から言うと……すっごく面白かったです!
「……は?」
眼前で転がる一人を前に、なんとも間の抜けた声が零れ落ちた。
ロケット団再興の夢はつゆと消え、失意の元、滝つぼの洞穴を去った。故郷のトキワシティから、どこをどう歩いたのか。
気が付いてみれば、やってきたのはジョウト地方の霊峰のふもと。
「……自殺願望はなかったはずだがな」
自嘲するようについたため息は、またたく間に白い煙となって空と同化する。
※ズミ→ザクロの印象が最初すごく悪いです。ご注意※
彼を初めて目にしたのは、ミアレシティの街頭モニターだっただろうか。
サイクリングの大型大会の優勝インタビュー。
『全力を尽くした結果です』と語るわりにずいぶんと涼しい表情をしていて、リップサービスにしてもウソっぽい、と思ったのを覚えている。
つぎに見かけたのは、まだ自分が四天王として日も浅かった頃。
ポケモンリーグの挑戦者との勝負で、惨憺(さんたん)たる結果だった日だ。
※ショウちゃんが主人公の世界線(話には出てこない)
テルくんはギンガ団先輩の設定です
指先がつめたい。体の奥が凍えるように冷えきっている。
それなのに頭はぼうっとあいまいで、キィン、と耳の奥で金属音が響く。
肺がへこんでいるのに、呼吸がしにくい。まぶたが重く、節々がジンジンと痛む。
――苦しい、つらい、痛い。
どうして、どうして自分はこんな目にあうのだろう?
「…………あ?」
「あっ、起きた」