先日、ここにぐだぐだ書いていた復刻イベおめでとう小説ですが、
シルサカの酷いエロの話になりそう…です。
「……あ?」
ポカン、と口が開いた。パソコンを立ち上げ、猫背をさらに丸めて仕事をしている、ここの主の定位置。
その男のイスの上に座る――見慣れない、いや、よく見慣れたポケモンの姿。
「おい、なにやってんだ、お前」
靴にまとわりついた泥水が、ピシャ! と時折耳障りな音を響かせた。
「ひと気がありませんね」
時刻は、深夜三時。すでに青年となったビートとともに訪れたのは、ガラル地方のとある外れの町だ。
繁華街ではないこの町では、点在する街灯の方が華やかと思えるほど、人の気配がない。
「明けましておめでとうございます、ズミ」
「ええ、こちらこそ」
年明けの神々しい朝日の差し込む、ズミの部屋。
明かりを取り込む室内テラスで二人揃ってグラスを合わせる。
彼のとっておきだというそのワインは、鼻腔を抜ける香りも極上だった。
溶けたアイスが手首を伝う。
夏の訪れを証明するような茹だる暑さ。焼け付く日差しが、じりじりとギーマを苦しめていた。
そんな中、ドンカラスがパタパタと羽で風を起こしてくれるのに甘えつつ、目下鍛錬に勤しむレンブの姿を眺める。
「暑いね……」
「……お前のその恰好の方が暑い」
今日はお休みだったので、ご注文頂いた本の発送だとか、
(ご注文本当にありがとうございます! DL本買って下さった方も…
ブーストして頂いた方も、本当に嬉しいです。いつも誠にありがとうございます…!)
Twitterに告知しましたが、レサカ本ができました。
二次創作に至っていえば、中二の時からやってきましたが、
今までの人生で、本を作ったのって初めてでした。
感想を頂くってほんとうにありがたいことです。
前回、孤独でないと書けない(キリッ とか言っといてなんですが、
やっぱり褒めて頂くっていうのはとても嬉しいです…!
朝焼けの差す山頂だ。
人どころか、ポケモンの姿すら見あたらない、標高のかなり高い場所にたたずむ二つの人影。
黒装束に身を包んだ男性と、まだ年若い青年だ。
目下に臨めるのは、白くたちこめる雲海。大地の果てと空のさかい目すらあいまいになるその白の光景は、見るもの全ての言葉を失わせるほどの荘厳さだ。
見渡す限り、一面の雪景色だ。緑が枯れ果てた茶色の木々や落ち葉もすべて白い結晶に覆いつくされ、いっそ眩しいほど。未だ降りやまない白い粒は、ゴウゴウと風の音と共に吹雪いている。
「すごいね、まっ白だ」
窓の桟のところで身を乗り出すように外を眺めるのは、見慣れた義息のうしろ姿。Nはいっそ上機嫌に、フッと息を吐きだした。