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うぐぐ…



百器徒然袋のドラマCD、中禅寺さんがテニプリの乾ってのが…てのがっ!
良い声だよ乾、良い声なんだけどなんか違うんだよ!!
榎さんも違うんだよ!!
何で変えた!!なんで森川から小野になった!!
イメージと違うぅぅ…
森川だったら一も二もなく全巻購入するのに…

イチキュッパ…
イチキュッパか…
ああでも欲しい…秋彦さんが徳川…僕が白石だし…
徒然は本編よりはっちゃけた秋彦さんが、はっちゃけるから…!!


〆切4月だし、少し考えよう…

sss庭球

※三年春頃
※引退したバスケ部元主将
※幸村の彼女主表現有






お願いがあるんだ、と。
クラスの違う己の下へとわざわざ足を運んだテニス部部長に、斉藤清紫郎は眉を寄せた。
両脇に残りの2強を引き連れた幸村の威圧感が、鬼主将と畏れられる清紫郎の威圧感と相成って、局地的なブリザードが吹き荒れる。


「斉藤、引退したよね」
「…まあな」
「暇だよね」
「あ?」


ぎらりと険を増した斉藤の眼光を物ともせず、幸村は柔らかい微笑を浮かべごめんごめんと軽い謝罪をする。


「手が空いてるよね?」
「…ちっとも変わっちゃいねーじゃねえか」
「えー、じゃあお手空き?いとま?かげき?」
「要するに全部【暇かどうか】だろ」
「そうそれ」


はあと大きな溜め息を吐いた斉藤に張り詰めた空気が霧散し、教室内に残っていた生徒は内心安堵の息を漏らした。
先程とは一転、打ち解けたような態度で軽口の応酬をする幸村と斉藤に、脇で控えていた真田が戸惑ったように口を開く。


「精市、お前は斉藤と仲が良かったのか?」
「あれ、言ってなかったっけ」
「弦一郎、精市の彼女はバスケ部のマネージャーだ」
「む、あやつが、か?」


懐から取り出したノートをぱらぱらと捲りながら涼しい顔で真田へと向かい、立海テニス部の参謀と名高い柳は穏やかな声音で先を続ける。


「一年の際、テニス部マネージャーだった彼女が嫌がらせを受けていた所に斉藤が現れ、過激と悪評だったファンクラブ一つを壊滅させた話は有名だ」
「恋愛にうつつを抜かす精市ではないだろうが…そもそも我々はまだ中学生なのであって、」
「真田うるさい」
「む…すまん」
「別に…ぎゃーぎゃー煩かったから蹴散らしただけだ」
「あのときは本当にありがとう、斉藤のお陰であの娘と上手くいったんだけど、その後バスケ部に引き抜くわ彼氏は俺だって言うのに事あるごとに主将主将主将…君を持ち上げるわでもう本当に色々困ってるんだよね」
「精市、私怨が混じって話が逸れている」


見えているのかいないのか、はっきりとしない双眸を真っ直ぐ斉藤へ注ぎ、柳は本題に入らせてもらうとノートを閉じた。


「テニス部のマネージャーになってくれないだろうか」
「断る。俺は自主練で忙しい」
「利点はあるぞ」
「へえ」
「弦一郎の【雷】」


ぴくりと斉藤の肩が動いた。
真田は何故己が話題に挙がるのかが解らず、小さく唸って唇を引き結ぶ。


「真田の、雷…」
「それだけではない。テニス部のマネージャーになった暁には、この柳蓮二の知識を活かし3強直々にスプリットステップやキャリオカステップ、テニスで使うありとあらゆる歩法を伝授してやろう」


きっとバスケに役立つだろう。
そう締め括る柳の筋張った細長い指が、机の上に一枚の紙を落とす。
斉藤は射殺さんばかりに眼前に立つ三人を見据え、やがて筆箱からボールペンを取り出した。



【ついておいでよこの提灯に、けして苦労はさせぬから】


名前を書き終えた入部届けを斉藤から掠め奪い、柳は高額当選した宝くじでも仕舞うようにいそいそとクリアファイルへ挟んだ。
複雑そうな面持ちで己を見遣る斎藤の眼差しからファイルを隠し、もう返さんぞと告げる柳は誰がどう見ても機嫌が良さそうだった。


「斉藤が引き受けてくれて良かったあ、」
「お前らのマネしたがるやつなんて腐るほどいるだろうが」
「…女子は仕事量の多さに長続きせん。仕事もせず、少し叱ればすぐに辞めてしまう」
「厳しいことを言うようだが、俺達だって四六時中マネージャーやファンクラブの事ばかり気にかけてはいられないんだ。ならば男子を…とお前は言うだろうが」
「男マネって訳にもいかなくてね」
「テニスが好きなら選手としてテニス部に入る。本来ならマネジメントに詳しい相手を入部させるべきなのだが」
「良いのが居なかったのか」
「マネジメントが好きじゃなきゃ汗臭い野郎の世話なんか出来ないって!」


はははと軽やかな笑い声を上げる幸村に、斉藤は痛む米噛みを指で揉む。


「俺に白羽の矢が立ったのは」
「うむ、蓮二の推薦でな。体力があり、交換条件に応じるだろうと踏んだからだ」
「斉藤専用のトレーニングメニューを蓮二に組んでもらうから、体が鈍ったりって言う心配はしなくて良いよ」
「俺に任せておけ。よろしく頼むぞ斉藤」


言外で逃がしはしないと滲ませた三人に苦笑し、斉藤は己へ伸ばされた柳の手を確りと握った。




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