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sss???




「あ、蛇だ」
「え、あ、本当ですね…え?蛇ですかこれ、小さい角とか羽とか生えてますよ」


処分しましょうと箒の柄を振り上げた弟を片手で制し、男は小さな蛇へと指を伸ばした。
日の光を受け煌めく鱗をつんと突っつけば、五寸ほどの小蛇は気だるげな紅い瞳を細め、先の別れた舌をちらちらと震わせる。


「咬まれますよ兄さん」
「大丈夫だろ。ほらおいで、此処に居たら踏んづけられちまうぞ」


鎌首をもたげゆらゆらと男を見詰めていた小蛇は、やがてにょろりと男の指へその体を巻き付かせた。





「蛇さん、大きくなりましたね」
「最近はちょっとずつ重くなるのが楽しみなんだよなー」


ひやりとした体温が首筋を這い、男は擽ったそうに笑みを溢した。
気だるげな眼差しで男を見やる蛇は、定位置となった男の肩で悠々と寛いでいる。


「ネズミ…は食べないんですよね」
「そ。お高くて新鮮な生卵だけ」


贅沢なやつめ、と。
疎ましげな口ぶりとは裏腹に微笑む男が蛇の額をこつりと突けば、素知らぬ顔をした話中の蛇が紅い瞳を細めちろりと男の指先を舐める。
全く人を食ったような蛇だなぁと苦笑し合う兄弟の耳に、んん、と鼻にかかったような低音が滑り込んだ。


「失敬だね君は」


刹那の間も開けず刀へと手をかけた男の首へ、一人の男がしなだれるように腕を回していた。


「…誰だ」
「そう怖い顔をしないでくれないか。華よ蝶よと私を育てたのは君だろう?」
「俺が世話してたのは蛇だ」
「ふむ、君は察しが悪いね」


だがそこが可愛らしい、と。
愛蛇と同じ紅い瞳をゆるりと細めた見知らぬ男は、妖艶な笑みを浮かべ男の唇へ己のそれを重ねた。


「んー…、良い精気だ。これからもよろしく頼むよ死神君。ああ自己紹介がまだだったね、私は赤酸漿と言う」


君の可愛い小蛇だよ。


【死神と毒蛇】
(あれ?兄さん、赤酸漿さんはお出掛けですか)
(おー、弟を見つけたんだとよ)
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sssポケトリ【P・M・O・R!】



聳え立つ観覧車へ苦笑をこぼし、黒いキャスケットの鍔を深く引き下げた。


押しに弱い性格の所為か、はたまた持って生まれた巻き込まれ体質の所為か。
気が付けば博士と名の付く連中の掌上で転がされっぱなしの十数年だったような気がする。
カントー制覇から流れ流れて、とうとうイッシュまで来てみたは良いものの。


「好評絶賛迷子中」
「…らぁ?」
「好評じゃないのは解ってるからそんな冷たい目で見ないで」


やけに人間臭い仕草でやれやれと首を振った茶色い相棒に唇を尖らせ、ここ数年で紙媒体から電子媒体へと形を変化させたタウンマップを開く。


「どうみても待ち合わせの町じゃないね」
「らいちゅ」
「っていうか、どこで待ち合わせだったっけ」
「らぁ…らいちゅ!?」


平日のお昼時、真面目に働く方々の通行の邪魔にならぬよう、道路のはじっこで一人と一匹が身を寄せ合う様子は奇妙としか言いようがない。
使い古した鞄から取り出した機械をポチポチするも、圏外の二文字が虚しく点滅するだけだった。


「うわ、ポケギアもポケッチも使えない…、アララギ博士の連絡先知らないし。まさかイッシュがこんなに広いなんて…」


ごちゃごちゃした地域だから迷っても仕方ないよねテヘペロ☆と誤魔化し笑えば、軽い…とは言えない衝撃が後頭部を襲った。
あれ、これ後ろ割れてない?
私の頭割れてない?


「ラウムさんごめんなさい、でも鋼の翼で教育的指導は止めてください中身でるから」
「ピジョッ」


相も変わらず容赦のない最古参の保護者は、やれやれとでも言い出しそうな仕草で首を緩く振った。
これなんてデジャブ?


「とりあえず…センターで博士に連絡とってお昼御飯にしようか。通信機器も買わなきゃだし」
「らいちゅ!」
「ピジョ」
「だよねだよね、折角のイッシュなんだし観光したいし遊園地楽しみだし観覧車乗りたいしヒウンのアイスも気になるし…!」
「…ピジョ?」


ああん?
斜に構えた保護者の鋭すぎる眼差しをはね除け、観光マップを広げた。
いいじゃないか。
たまには、遊んだってさ。
どうせジョウトに帰ったらチャンピオンの仕事が山ほどなんだから。
久々のフィールドワークに四天王の皆さんも快く頷いてくれたわけだし。


「大丈夫大丈夫、まず私のところまで通さないって言ってくれたし」


仕様のねぇ野郎だ、と。
喉を鳴らし溜め息を吐いたピジョットの翼に頬擦りし、足元で嬉しげに鼻唄を歌うライチュウの頭を撫でた。


「じゃ、行こうかな」


少しおやすみね、と2体をボールへ戻す。
ざっと目を通したが、この街には電気タイプのジムがあるようだ。
博士に挨拶をする前に一暴れするのも良いかもしれない。


「これで変な組織が関わってこなきゃ万々歳なんだけどな」


ちらりと見えた奇抜ファッションの皆さま方へ苦々しい視線を向けつつポケモンセンターの扉を潜った。


【P・M・O・R!】

飲み会なう

何杯飲んだのか判断がつかん。
生ビール×3、カシスオレンジ×3、梅酒、ラ・フランスサワー、桜カクテル…
つまみほしい。

会場ナウ

これから表彰だってよ。
県単位だとよ
帰りたいwwwwwwww
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