どうかきみの骨が欲しい

※むくちなひつじ主、如月優吾(ユウゴ・キサラギ)






殺してくれと追い縋る男に拳銃を向けたレオンへ小さく頷き、ふらつく身体を支えた。
引き結んでいる、かさついた薄い唇を親指でやわやわとくすぐる。
戸惑うように揺れた茶色い瞳へ苦笑を洩らし、やや強引に歯列を割り開いた。


「これが俺とお前の答えだ、相棒」


豆が弾けるような軽い破裂音の後、支えた身体が不自然に跳ね、鋭い痛みが左手に走った。
両の目をかっと見開いた男が、腹の底から絞り出すような絶叫を迸らせる。
喰い破られた皮膚の下から滲む真っ赤な血が男の顎を伝い、荒いコンクリートに点々と模様を描いた。
生理的な涙を流し崩れ落ちた男を抱きかかえ、大きな溜め息を吐く。


「ガムあるか、相棒」
「セブンスターで我慢しな相棒」


俺はノンスモーカーだと腰を下ろしたレオンへ、溶けて砕けた飴を放り投げる。
ベタつく包み紙に苦戦し『泣けるぜ』と呟いたレオンを尻目に、男の口から指を引き抜こうとするも、相当深く食い込んでいるようで動く気配がない。
原型なきまでに凹んだ嗜好品の箱を舌打ち一つで放り投げ、手持ちぶさたに男の頭を撫でる。


「熱烈だな」
「情が深いんだよ俺は。イカしてるだろ？」
「…変わらないなアンタは。どうだ、一緒に乗ってくか？一杯やろう」
「またな色男。迎えが来るんだ。何せこれからがトモダチのオネガイだからな」
「随分ヘビーな前戯だな、マゾなのかユーゴ？」
「そっくりそのまま返すよレオン」


ばらばらと近付いてくる音に目を凝らせば、青空の彼方から特徴的なマークのヘリが徐々にその姿を大きくする。
片袖のないジャケットを男の下半身へと被せ、額へ唇を寄せた。


なぜ助けたか、なんて、聞くまでもなく語るまでもないことである。
女傑を眼前に吼える男から視線を外せなかったのだ。
獣の雄叫びのような、悲鳴のようなそれが、怒りの炎が燃え上がる殺意に満ちたその眼が、嘗ての己と重なり、ぶれて、そうして沸き上がる激情に一瞬で心臓を握り潰された。
人を傷つけることを嫌い、家族を、仲間を大切にし、子供に好かれ、博識で、優しい男だったらしい。
幸せそうに笑う男だったらしい。
大事なトモダチなんだと繰り返すジェフリーに呆れるほど繰り返された言葉を思い出し、満身創痍になりながらたった一人闘う男をもう悲しませたくないと思ってしまったのだ。
憎ませたくないと、笑って欲しいと、守りたいと、今度こそ守ってみせると。

気が付けば、激しく噎せる男を掬い上げ疾走していた。


「情が深いんだよ、俺は」


砂ぼこりが舞う。
良くも悪くもなと付け足し、なんとも言えない顔でこちらを見るレオンへウインクを飛ばして男を抱き上げた。

※ぱぱうにーとたまご達

前世が忍たま(家庭に問題あり、家族は学園のみんなしか居ない感じで)なファミコンこじらせ男主が奥さんにベタぼれて結婚、産後の日達が悪く奥さん亡くなってさらにファミコン拗らせる
レージュ出て過激な凸組に襲撃されたのをきっかけにzeroを知り、驚愕
なんとしても子供を守ると召喚したらみんなが出てきた話



※クロスオーバー逆トリ
ある日突然士郎がリィンバウムに召喚される話。
召喚したのは名も無き世界出身の魔術師。
時間軸は３のオルドレ虐殺辺りの混乱時、シャインセイバー出そうとしたら何故か男の子が落っこってきた。
危ないところを咄嗟に庇い、負傷。
その後無色は高笑いで去っていく。

風雷の郷で治療中、状況説明。
同郷だと判明するも、召喚事故のため帰れませんと説明。
愕然とする士郎に召喚した自分の責任だ、人生掛けても何とかすると土下座
とりあえず戦争が終わってから、
↓
さっきの何だよ！と虐殺に激おこな士郎
↓
戦争を止める？俺も手伝う！

士郎は魔術師の護衛獣になった！ﾃｯﾃﾚｰ

スペック
アスター・ニコラウス・宮本
日独ハーフのわりと上流階級魔術師な次男坊。
兄より優れていたが次男のためタンクで道具で人権剥奪されてた。
ある日召喚の門に喚ばれてこんにちはリィンバウム。
先生達が流れてくる十年前に散歩してたヤッファに拾われた。
感情らしき感情を持てるようになったのもこの時から。
以降魔術師の故郷はこの島だけで、家族も島の住人だけだと思っている。
見た目は二十代半ばの青年、
紅茶色の髪に同色の瞳、身長は187、体重はそれなり、体つきもそれなり。
士郎いわく美人。
属性は火、土
起源は拒絶、隠匿

実は召喚事故ではない。
士郎の属性は剣、リィンバウムの召喚システムは、正しく士郎をシャインセイバーとして召喚してた。
一人しか出てこなかったのはいくつも剣を内包してるから。
戦闘の混乱と召喚石の破壊で事故だと思ってしまったが普通に帰れる。
魔術師は気づいてない。

ダークブリンガー使ってたら霊長の守護者(本体)が出てきて本契約されて荒谷から権利譲渡されたりしてた。


※ようこそアラヤへ！

赤弓と守護者先輩の話。
先輩の正体は奇術師。
ループに疲れた奇術師がアラヤと契約してのんびり守護者する。
長年の付き合いのお陰か、ナニをどうしたらアラヤに見逃してもらえるか、どこをどうすればアラヤが納得するか把握済みの為意識を乗っ取られることもない。
だってアラヤ人類大好きだから、滅亡の原因以外は結構スルーしてくれる。
大事な人が滅亡の原因だったら？
殺したくないとかよりもまず『滅亡とかお前なにしたんだよ』と呆れて、本人が罪悪感でつぶれて取り返しがつかなくなる状況になる前にさっくり楽にしてあげる。
赤弓はもう根本的に合わない職場に来ちゃった有能な後輩扱い。
結構逆らったりするから意識乗っ取られるし磨耗しちゃったりする。
マッハで磨耗する赤弓にこれは不味いと上司からバディ組まされた先輩が赤弓が立ち直るまで仕事代わったり歯車世界に日本家屋建てさせたり面倒見たり見られたりで仲良くなる話。
アラヤ所属って人間的にアレだから天職な方々か赤弓みたいに切羽詰まって契約して磨耗して消えるかのどっちかだから仲良かったりする。
合わない人には辛いブラック会社の優秀有能な先輩と優秀だけど危なっかしい後輩の話。
実はループの原因はアラヤ。
優秀そうなのを青田買いしてありとあらゆる世界での能力を身に付けさせた結果が奇術師です。
奇術師は把握住みだが、もうループしなくて良い＝助かったと感謝しているため不問に。責めても意味ないし

ある日騎士王が赤弓奪還に来襲、しかし拒否る赤弓。
「私は……彼を愛している」
ﾅ,ﾅﾝﾀﾞｯﾃｰ＼(^o^)／
説得(物理)やらなにやらすったもんだあって騎士王が少年漫画のライバルか少女漫画のライバルのごとくキラキラした笑顔で赤弓を諦める。『あなたを泣かせたら私が奪いに来る』とかなんとか言って帰っていった……奇術師の本体派遣時で本人居ない時に。
食後のお茶吹き出して絶句。
「俺の預かり知らぬ間に俺のための喧嘩は止めてくれ！」
あくまでも先輩後輩のつもりだった奇術師と、元erg主人公の本気が今ぶつかり合う……！
ちなみに奇術師の退職は不可のため、赤弓が奇術師とハピエン迎えるにはアラヤにいるしかない。
開き直ってるから磨耗はしないので、相も変わらずバディな二人組は人類救済に性を出すのでした。

※隊長と何処かの隊長





好きな動物はと問われれば第一に鳥類を挙げるだろうが、果たしてこれは鳥なのだろうか。
私邸に植えられている自慢の白梅に我が物顔で居座っている巨大な不審鳥を困り顔で眺め、男は首を傾げた。

青い。
とにかく青い。
そして燃えている。
とりあえず全長は男の背丈より大きい。
さらに燃えている。
嘴は黄色、顔面には眼鏡のような模様があり、胸の辺りには何かのマーク、キラキラと光を振り撒く尾は輪を重ねたような独特な物だ。
極めつけに燃えている。
大事なことだから三回言ってみたが、とりあえず、普通の鳥じゃないことは確かである。

寝惚けているのかもしれない、顔を洗おう。
そう完結付けた男が寝巻きを脱ぎ捨て、着流しに着替え、改めて庭を確認してみると、怪しい鳥は微動だにすることなく、逃げもせずにまだ其処に居た。
青い鳥は、なぜか気だるげな半眼で男を見下ろしている。

ちちち、と。
掌よりも小さな雀が青い鳥の頭に止まった。
熱くないのだろうか、そんな男の心配をよそに、やけになつっこい雀は男の元へと降り立ち、餌をねだり始めた。
足の指を甘く突っつき、チュンチュン騒いではせわしなくパタパタと飛び回る雀に男の頬が緩む。
なぜか渋い表情で雀を見ていた青い鳥は、背に腹は代えられぬとばかりに一声ピヒョヨイと鳴いた。


「変な鳴き声」


容赦なくつつかれた。

【すとれい・ばーど】
(人面鳥、だと……？！)
(…ベースは人間だよい)