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sss会話文Extra

※男の子ですから



「私の足元でみるく味の棒アイスを舐めてみてくれないかマスター」

どういうことなの

「なに、舐めるだけで良い。そして時折咥えてくれるだけで良い。口一杯に頬張り舐め啜ってくれ、さあ!」

助けてリン!






※寂しくなんかない


さて桜のところに…ところに……行けねぇええええええ!アーチャー!ちょ、離してくれアーチャー!腹でがっちり腕を組むな!ちょ、アーチャー、アーチャーさん!?
これ逃すとCCCルート行けないから!

「…生憎だがおまえの忠実で格好良いサーヴァントは寝ているぞマスター」

…完全に起きてるじゃないかアーチャー

「…ぐう」

なんだってこんな子供染みた真似をするんだ

「おまえが桜くんの元へ向かうのはこれで何度目だと思っているんだ」むすっ
「おまえは、オレが大事じゃないのか」拗ね拗ね

だだだだだいじにきまってるだろ!

「ならば、このまま目を瞑れマスター。良い子だから、眠ってくれ」






※皆でわいわい


くっ!

「白野!」

っ、しくじったか…士郎、俺に構わず先へ行け。

「バカ野郎!おまえを置いて逃げられるか!」

士郎…俺、俺、生きて帰ったら、アーチャーにプロポーズするんだ…

「何で俺じゃダメなんだよ白野ー!」




「なーにいちゃついてるッスかあのDKは。マジホモ1000%wwwwww修羅場ってキターwww」

「兄さん、ビデオのバッテリーは…フル充電。GJです!ガウェイン、●RECですよ!」

「承知しました我が主よ!」

「ガウェイン、すまないが録画の方法を教えてくれないだろうか。アイリスフィールが祭典の為にシロウとハクノの絡みがどうしても欲しいと…」

「王よ、これはビデオではありません。ラジカセでは録画はできないのです…!」

「おのれキリツグ…!嫌がらせの内容が幼稚園児並みではないですか!」




「ちょっと士郎、白野、立ち止まらないでよ!ほら、これとこれとこれ持って!まだまだ行くお店が残ってるんだから!」

「そうよ、せっかくのバーゲン、逃す手はないわ…!凛、次はどこ?」

「ええと、この角の向こうだわ。リンの言う通り、せっかく荷物持ちが二人もいるんだから活用しなくちゃ!」



肉食怖い肉食怖い……

「女子怖い女子怖い……」





※テスト前日

……茂作が始まった!

「大丈夫か白野、」

ウォンチューな茂作がインゴットをゴルバチョフでハッピーターン…!?

「あ、駄目だ。遠阪悪い、白野保健室に連れていくぞー」

「いってらっしゃい」




※上手に焼けました!

「マスター、しっかりしろ、それは私の手だ。肉ではないよ」

はっ!すまないアーチャー、寝ぼけていた。

「腹が空いたのか?」







sss聖杯戦争

※セイバー不在







喚ばれている、と。
読みかけの書物から視線をはずし、男は格子窓の向こうを見上げた。
何やら切羽詰まったような気配に唇を舌で湿らせ、白い羽織を肩に掛ける。
最近は特に娯楽が少なかった、引き込めそうな人材もなく酷く退屈していたところだったのだ。
さてさて今回の道行きは、一体何をもたらしてくれるのか。
群青の双眸を弓形に歪め、男はくつりと喉を鳴らした。


【聖なる杯と死人の門出】


目を焼くような光が収まると、一人の子供が男の眼前で尻餅を着いていた。
赤茶の髪、鍛えられた体とは不均衡な幼い顔つきの中では、赤銅色の瞳が驚愕に揺らいでいる。
不意に放たれた赤い一閃を斬魄刀で弾き、男は少年を背に襲撃者へとその身を向けた。


「コスプレの変質者が嫌がる少年を無理矢理襲ってるのか…人の性癖にあれこれ言うつもりはないけど、流石に自重した方が良いんじゃないのか全身青タイツ」

「誰がコスプレの変質者だ!…チッ、サーヴァントが揃っちまったわけか」

「なんだか良くわからないけどそうらしいな。頭に入ってきたよ。要するにあれだろ?お前らをご主人様ごと消せば良いわけだな?」

「…殺れるもんならな」


繰り出される穂先を片手でいなし、男は槍兵の腹へ蹴りを入れた。
軽い手応えに笑みをこぼし、長槍の弱点である接近戦へ持ち込むために間合いを詰める。
鼻と鼻が触れ合わんばかりに近づくも、刹那、男は眉を寄せ反対の方向へと飛び距離を広げた。


「そこから横凪ぎとか凄いな、エキスパートか」

「槍兵ナメんな。そういうテメェこそ良く避けたな」

「真っ二つは御免だからな。んん、一割ぐらい持ってかれたか?」

「…高速再生にしても程があんだろ。化けモンめ」

「誉めんなよ、照れるだろ」


赤い槍の先から滴る深紅に、土蔵から這い出した少年が息を飲んだ。
男の黒い着物の脇腹がぐっしょりと濡れ、色を濃くしている。
だと言うのに破られた着物の隙間から見える肌は、何事もなかったかのような有り様だった。


「チッ、もう一組来やがったか…あぁ、わかったよ戻りゃ良いんだろ!」


またな化け物、と捨て台詞を吐いた槍兵が塀を飛び越えたと同時、男は少年の前から姿を消した。
外壁の向こうに現れたのは、年端もいかない少女と褐色の武人である。
自らの主へ下がれと発する従者を袈裟斬りにし、男はふわりと笑った。
迸る血飛沫に少女の目が見開かれたのは一瞬だった。
主である少女は従者を引かせようと口を開き、けれど声を出すことは叶わなかった。
羽交い締めにされた少女は自らの口に捩じ込まれた男の指に忌々しげな唸りを漏らす。
本来念じるだけで叶える令呪だが、喉元に刃を突きつけられれば下手な策を願うわけにもいかない。
皮一枚で胴体の泣き別れを防いでいる従者は地獄の鬼もかくやと言った表情で男を睨み付けていた。
ひゅうひゅうと弱くなる呼吸と流れ出た赤の量が、従者の最後が近いことを如実に表している。


「ええと、令呪だっけ。使われると困るから最初に言っとく、何かしたら自分の頭が無くなると思え」


この年で首無しとか嫌だろ、と。
世間話のような口調で少女へ告げ、男は従者に視線を向ける。
立ち上がれる筈もないであろう従者は、血にまみれた両手でしぶとく地を掻きむしり続けていた。
全くもって虚しい抵抗だったが、もがき苦しみながらも己を睨むことを止めない従者に男はにんまりと意地の悪い笑みを浮かべた。


「遠坂!?なに…、何やってんだよお前!」

「何って、戦争。相手は潰す、だから俺を喚んだんだろ【ご主人】」

「今すぐ遠坂を離せ、じゃなきゃあんたを許さない!」

「…あんなぁ御主人、聖杯が欲しいから俺を喚んだんだろ?」

「俺はお前なんか呼んでない!」

「は…、」


面食らったように口を閉ざした男は、やがて呆れた風に大きな溜め息を吐き、話の矛先を腕の中の少女へと変えた。
令呪を使うなと念を押し、口内から指を引く。


「お嬢さん、取引しよう」

「…飲むと思ってるの?」


肉食獣のように青い瞳をぎらつかせる少女にへらりとした笑みを浮かべ、飲まざるを得ないと思うけどねと前置き、男は口を開く。


「そのサーヴァント、俺にくれ」

「馬鹿じゃないの?自分の剣を手放すマスターが何処に居るのよ」

「無論今じゃない、聖杯戦争が終わってからで良い」

「終わったらって、」

「言葉の通りだ。飲んでくれるならあんたたちから手を引く。加えて傷も直してやる。サーヴァントを見ればわかるだろ、今となっちゃ回復なんて意味がない。このまま放っておけばこいつ消えるぞ」

「っ!」


ぎり、と。
少女が歯軋りをした。
俯いてしまった小柄な体を解放し、男は地に伏せる従者の顔を覗く。
小さく呟かれた言葉へ耳を傾けようとした男の身体がびくりと痙攣した。
左胸を貫くのは、捻れ曲がった何かの剣だ。
油断大敵だと不敵に笑う従者に軽く頷き、その通りだと捻れた剣を難なく抜いた。


「うん、ますます欲しいな。この胆力、この気概、見た目も良いし」

「化け、物かっ、」

「その体で喋って攻撃するお前もどっこいどっこいだと思うんだが…まぁいいや。時間もないし、も一回聞くぞ、聖杯戦争終わったら家で働いてくれ。三食オヤツつき、衣食住の保障も完璧だ。月給制で各種保険完備、制服支給あり、週休二日制でシフトは応相談、基本8時―18時で昼休みと中休みあり、仕事内容は主に弱きを助け強きを挫く事と悪者退治、家事ができるなら身の回りの世話と全般的に雑用だが出来高次第で昇給あり、有給ありボーナス年二回で冠婚葬祭の特休も認めてる。ちなみに与えられる住居はマンションタイプと戸建てタイプから選べる」

「俺じゃダメか」

「御主人はまだ若いからだめ」

「興味あるわね」

「同じく若すぎる。OKしてくれるなら今だけ完全回復とお前らの陣営に手を出さないって言う宣誓付きだけど?ちなみに断ったらお前のマスターの命はない。御主人が止めようと何処に逃げようと見つけ出して殺す」

「完全に脅迫ね」

「そんなことさせるか!」

「どうする?」



……とかで、結局頷くしかないアーチャー。
隊長はセイバーです。
聖杯戦争に興味ない隊長のヘドハン物語。
遠坂陣営と共闘して士郎のご飯食べたりアーチャーのご飯食べたり凛に威嚇されたりする。



うたプリねた

※うたプリネタ



道産子作曲家方言男主
凍夜 奏(とうや かなで)
そっくりな三つ子の真ん中、18歳、190、85、空手黒帯、目付き悪い、人殺してそう、眉間にシワ常備、声が良いけど低くて怖い。
両親の実家はそれぞれ酪農家と昆布漁師。
長男の響(ひびき)は漁師に、三男の叶(かなう)は獣医目指して勉強中。コピペかってぐらいそっくり。三人並ぶと怖い。
三人とも蝦夷農業高校出身。
喋るとなまり丸出し。
黒い短髪、わりかし薄着、アイス大好き。
相手はレンかトキヤか那月。
前述ネタの完成形。
笑うと怖い。ニコッが、ニヤッ…になる。解せぬ。
自己紹介で名前と作曲家志望だけしか喋らなかったが、即興でピアノ曲を作って弾いた。その後相手(音楽性)に一目惚れしていきなり立ち上がりパートナーになってくれと脅……お願いした。
トキヤ→耳が異常なほど良いので、無理してるHAYATOに気づいている。甘えベタなトキヤを持ち上げたり甘やかしたり休ませたりしたら依存された。
レン→聖川が留守のときたまたまベットで一緒に寝る。ぎちぎちだったが、逆に安心したレンがぐっすり。お互いに抱き具合が最高(枕的な意味で)で、度々強襲してくるレンを無言で頷き迎える奏。
付き合っても、きっとベッドは一つ。



sss生物災害

※FBI→BSAA主と先生







きいきいと軋む車輪の音に、十八は小さく息を吐いた。
随分と低い位置にある男の旋毛を眺め、ぼんやりと思考を鈍らせる。
慣れない手付きで車椅子を操る男は、舗装された石畳を慎重に進みながら物珍しげな視線を周囲に投げ掛けていた。
ロシア訛りの英語で尋ねられる問いに混じる微かな不安に気付かぬわけではないが、暫くすれば嫌でも慣れるだろう。
わからないことがあれば聞いてほしいと言う十八に、男は黙って頷いた。


「検査が終わるまでは共に行動することになる、気分は良くないだろうが我慢してくれ」
「それで済むのなら安いものだろう、生かしてもらってる身だからな」


自嘲の混じる男の言葉に、十八は眉をひそめた。
確かに、元テロリストと監視役のBSAAと言う今の間柄ならばその答えは間違ってはいない。
だが、そうではない、そうではないのだ。
何が間違っているかなんて、男の前で口にすることはできないけれど。

十八が気にしているのは、男、アレクサンドル=コザチェンコと己が同棲するというただ一点のみであった。

だって、同棲、同棲だぞ、ちくしょう。
十八は内心頭を抱えながら、質素な紙袋を抱き直す。
ちらりと見えた歯ブラシやらコップやらには意識を向けないようにしなければ、頬に熱が集まってしまいそうで怖かった。


「サーシャ、何か食べたいものはあるか」
「……そうだな、話に聞いていたハンバーガーや」


チキンでも…と言い掛けたアレクサンドルは、十八の微妙な表情に口をつぐんだ。
歳相応に見えない童顔が見事に歪んでいる。
十八は力無くアレクサンドルの愛称を呼ぶと、困ったような顔で苦く笑った。
曰く、あれは病み上がりに食べていいものではない、と。


「そうか、なら仕方ないな」
「他にはないのか?」
「そうだな…お前の国の料理はどうだ」
「日本の?」
「JDが騒いでいたからな、スシやテンプラが美味いんだろ?」


アメリカも最高だがニホンもすごいんだぜバディ!
両手を広げ興奮したように力説した嘗ての友が脳裏に浮かび、アレクサンドルの顔に小さく笑みが浮かぶ。
暫く呆けていた十八は、車椅子のハンドルを片手で握ると来た道を戻り始めた。
買い物は終わりかと問い掛けるアレクサンドルに、黒い瞳を柔らかく細める。


「近くの専門店で材料買って部屋に帰ろう。本格的な日本の料理を食べさせてやるよ」


楽しみだなと呟いたアレクサンドルに、今なら身長が低いからとバリアフリーの部屋を宛がった上司を許せそうだと、緩む頬を隠そうともせず十八は笑った。




※FBI捜査官→BSAA主
彩文 十八

むくちなひつじ主兼、螺旋の罠でLとバディを組んだFBI捜査官。
爆発物処理の才能が開花してしまい、前線に配置されるようになってしまった男。 
タイラント化してるのも相成って物凄く素手殺が強い。
顔のわりに凶悪だと名高い。
性的暴行目当てで襲いかかった相手はもれなくムスコ共々再起不能にされる。
BSAA創立時クリスに口説き落とされFBIから転職、オリジナルに名を連ねることに。
爆発物関係(作成及び処理)と射撃の腕はFBI随一だった。


クリスとは同い年、軍との合同訓練で知り合いになった。
ビリー護送中ゼロに巻き込まれ、解決後はビリーを見逃す。
洋館でクリスと再会するも、ケネスを食べていたゾンビに襲われ感染。
不本意にも完全適合してしまったため以後ウェスカーに狙われることに。

2ではラクーンに潜入捜査をしていたところ、巻き込まれた。
警察署でレオンと出逢い、以後一緒に行動することに。
エイダとは同じアジア系だと言うことで意気投合、十八の年齢が発覚して驚愕した。
高校生にしか見えないとか言われ苦笑。
4ではFBIから派遣されレオンと共に行動。
5ではBSAAとしてクリスと行動

クリス√だとリバ、先生√だと攻な攻寄りリバ主。

DM……幼馴染みが反政府組織で幹部やってると知ったJからなんとか助けてほしいとお願いされる。任務ついでにと了承。
B.O.Wを大統領へ横流しした人物を追って東スラブへ入ったらレオンと再会。共闘するが、一緒に取っ捕まった。
何をしに来た→アレクサンドル=コザチェンコを探している→ものすごく警戒されたが手紙を渡したら雰囲気が緩んだ。
旧ユーゴ出身のJとサーシャが幼馴染み?と首をかしげていたら、J(クリロ ミラニッチ)は一時期東スラブに住んでいたことを教えられる。
何度か手紙のやり取りをしていたが、内戦で家族を失ってからは音信不通だった。
螺旋の罠終了後連絡を取ろうとしたが、今度はサーシャ側が学校爆撃後から音信不通に。



Lとレクター博士のせいで『友人』に変なコンプレックスを拗らせトラウマを持ってる捜査官主人公が、勝手に先生に親近感を覚えて惹かれていく。
レオンよりは仲良くなった?捜査官にストックホルム症候群を発症させて安らぎを覚えていく先生。
二人してJに相談して鬱陶しがられてると良い

sssむくちなひつじ ※R-18G?

※xxxxxxかもしれない話
※xxxxxxとしても最大級の愛情表現
※色々注意
※エロくはない


















胸ポケットへと仕舞われた差出人不明の手紙を大切そうに片手で押さえ、男は枯れ葉を踏んだ。
目的地である人里離れた洋館に辿り着くと、身嗜みに可笑しな所はないだろうかと二三度己の格好を確かめる。
ノッカーを鳴らし暫く待てば、嗄れた声が男を招いた。


「こんにちは、トーヤ」
「こんにちは、レクター博士。本日はお招きいただきありがとうございます」


かっちりと折り曲げられた男の体躯に、老人はいたく満足げな表情で入りなさいと館へ誘う。
お邪魔します、と。
手土産のワインを抱え直した男の背中で、重厚な扉が音を立て閉じた。


御体の具合は如何ですかと問う男に、老人は軽く笑みを向ける。
寄る年波には勝てんよ、と。
ワインを片手にそう応えた老人の身体は、最後に会った日よりも随分と衰えているようだった。
整えられて行く晩餐の支度に、この人と己の付き合いは何年だっただろうかと男は内心で首を傾げる。
生まれたてのヒヨコよりも幼く未熟な時分より続く奇妙な『縁』は、途切れることもなく今日まで繋がっていた。

繋がっていた、そう、繋がっていたのだ。
喜色を滲ませ車椅子のまま器用に皿を並べる老人の顔を見遣り、男はぼんやりとした推測を確信に変えた。
繋がりは、今日を最後に途切れるのだろう。

ハンニバル=レクターの終焉によって。

さて、いただこうか。
老人の掠れ老いた声が食卓に響く。
一分の狂いもなく置かれた銀食器を手に、男は困ったような顔でいただきますと頷いた。


豪奢ながら決して下品ではない装飾の深皿に盛られているのは、鮮やかな深紅色をした煮込みスープである。
湯気のたつそれをスプーンで掬い、匂いを嗅ぐ。
食欲をそそるスパイスの香りが鼻を擽った。
老人の視線は男の口許へ注がれたままである。
ブランケットの上で骨と皮ばかりになってしまった手を拳に握り、老人は微笑んだまま男を眺めていた。
ゆらゆらと揺れる蝋燭の影が、絵画の飾られた壁を妖しく蠢く。
老人はただ、男を見ていた。


僅かな逡巡の後、男は意を決したように熱い深紅を一口啜り、肉の塊を口へ入れ、咀嚼する。
余程丁寧に下処理されたのであろう柔らかな肉は臭みもなく、よく煮込まれたのだろう、名残を惜しむ間もなく口の中でとろけるように消えてしまった。
男は感嘆の息を洩らし、老人へとその双眸を向ける。
美味しいです、レクター博士。
美味しいです、とても…吐息のような男の呟きに、老人はしわだらけの目許をくしゃりと歪め、ワインを口に含む。


「君に私の手料理を振る舞うと約束だったからね」


翌朝、眠るように息を引き取った老人の亡骸へ真っ白なシーツを被せ、男は静かに息を吐いた。
庇うような仕草でいとおしげに自らの大腿を撫でていた老人に、あるいはと眉を曇らせながら、男は枯れ葉を踏みにじる。
おあつらえ向きに用意されていた油で、まんべんなく建物を濡らし、吸いかけの煙草を放り投げた。

熱風が舐めるように頬を撫でる。
あれは果たして何の肉だったのだろう。

BYE-BYEトーヤ、

燃え盛る洋館だった場所からそんな笑い声が聞こえた気がして、さようなら博士、と。
男は苦く微笑んだ。


【むくちなひつじ】
(例えその細い足に真白い包帯が巻かれていたとしても、確かめる術はもう無いのだから)







牛か豚か鳥だといいね
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