スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

sssトリポケ※グロ注意


自分の筋組織が千切れる音なんて、生涯聞く事はないと思っていた。



「ッい、が、あああああー―――――!!!!!」


捻り入れられた嘴がぐりりと肉を削り、己の口から絶叫が迸る。
漆黒で塗りつぶされた木々の間から溢れる月の光が嘴に貫かれたままのグロテスクな肩口を照らし、流れ出る生臭い液体が自分の血だと言うことに漸く気付いた。
弱った獲物をいたぶることに酔っているのだろう捕食者の瞳が、ニタリと歪む。
ああ、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い怖い痛い痛い痛い助けて痛い痛い痛い痛い痛い痛い怖い痛い痛い痛い痛い痛い痛い嫌だ痛い痛い死にたくない痛い痛いいた

ビガァアアアア!!!!
ギャギャギャ!!

ぎゃんぎゃんと泣き叫ぶ小さなイキモノの声に飛びかけていた意識を引き摺り戻し、小さな身体を背に隠す。
死んでたまるか、私が死ねば、次はこの子達だ。
この世界に"動物"は居ない、居るのはポケモンで、食物は連鎖している。
食べて、食べられて、それが当たり前で、当たり前だけれど、当たり前にする訳にはいかない。
涙腺から滲み落ちる涙で霞む視界に映る拳大の石を掴み、眼前のオニドリル目掛け降り下ろす。
ごりりと嫌な手応えの後、今度は大鳥が絶叫した。
乱暴に嘴が抜かれ塞き止められていた血液が噴き出す。
いつの間に傍へ来ていたのか、キャタピーが白い糸を吐き傷口をがんじがらめに巻いてくれた。


怒りを露に赤い嘴をがちがちと打ち鳴らすオニドリルを睨み付ける。
体が重い。
私はもう限界に近い。
物言わぬ躯が鳥に啄まれるイメージが途切れることなく脳内を巡る中、考えたことは連れてこられたエサ達の事と、


「あ、は…、さ、すがポッポさん、じぶ…の、出ば、を、解って、ら…しゃ、る…」


文字通り風を切り颯爽と現れ、オニドリルの潰れた片目へ容赦のないエアスラッシュを連続で繰り出した小鳥兼保護者の事である。
耳を塞ぎたくなるような威嚇の鳴き声と共に上空へ昇った二羽を見送り、ずるずると地面へ崩れ落ちた。
ポッポさんが来たなら、もう大丈夫、ポッポさんはああ見えて面倒見がよくて、優しいから、きっと皆の事を、ああ、いしき、が、うす て も、


【暗転】
続きを読む

ポケネタ

・ポケダンイーブイ主⇒BW

いつものように就寝し目覚めたら何故かどこがの草むらだったでござるwwwwwwwwな、おっとりイーブイ主♀
特性きけんよち、あまえるスピードスターかみつくめろめろ、6V♀で野生という本人にとっては全く嬉しくない無駄なチートさを持つ

人間に戻りたいと思っていたが戻れないまま人間世界に放り出されて戦々恐々としてる
耳をペタンコにしてしょぼしょぼ歩いていたらクダリに見つかり、ひょいと抱えられた。
迷子だと思われていたが野生だと発覚し、上機嫌なクダリにサブウェイまで連れていかれる。
ジャッジさんにより6V確定されたあと更に上機嫌になったクダリに、6Vメタモンと共に育て屋へ放り込まれそうになるが全力で抵抗。
死に物狂いで嫌がり、あまえるとめろめろ無双でなんとか事なきを得た。
ボールに入れられたら御仕舞いだと思っているため、きけんよちをフル活用して赤い光から逃げる話。
擬人化はしない。
▲▽N相手でほのぼの

sssポケトリ



「…逃げればいいのに、」


衰弱しきった私の肩に陣取る緑色の大きな芋虫は、溢された呟きに大きな目をくりくりと動かし、小首を傾げて一声きゃたぴーと嬉しそうに鳴いた。



正直もっと、特典か何かあるんじゃないかと甘い考えを持っていた。
目が覚めたらポケモンの世界だなんてトリップの王道に喜んだのは最初の一時間だけ。
夢小説でよく見る『自分の荷物』なんか傍になくて、もちろん自分のポケモンもいない。
目が覚める前は当然寝てたから靴だって履いてないし格好はパジャマのまま。
小石が足の裏にめり込む痛みが妙にリアルで、乾いた笑いさえ出てこなかった。
森の入り口が解らない人間に出口を探せるはずもなく、時折耳にする獣のうなり声に怯え手近な枯れ木の虚へ逃げこんでもう何日たったのか。


「おなかすいた」


ひび割れた唇を湿らせることすら面倒になり俯くと、慌てた様子の芋虫が桃色の木の実を私の口へ押しつける。
これは君の分でしょうと苦笑する私に、芋虫は苛立たしげにきゃたきゃたと鳴く。

この世話好きな芋虫ポケモンは私の非常食であるらしい。
無論食べる気は無いが、芋虫な彼が"食料"として私へ与えられたので、食べ物としての位置付けになっている。
食べる気は無い。
大事なことだから二回言った。

小さな丸い足を人差し指で突き、ふにふにと弄る。
擽ったそうな芋虫は、青臭く柔らかい身体を小さく揺らし、きゃーと鳴いた。


【きのみ生活七日目】


毎日毎日キャタピーが見つけてくる小振りなモモン一つで命を繋いでいるが、はたしていつまで持つだろうか。
こちらへ近づく羽音に怯えだした芋虫を背後へ隠し、虚の入り口へと姿を表した小鳥にへらりと笑えば、彼の爪に捕らわれた黄色いねずみが見えた。
今日の"エサ"は世界一有名なあのポケモンらしい。
有利なタイプであるにも関わらず、絶望の色に染まっている円らな瞳に申し訳無さを感じた。


「ポッポさんごめん私ピカチュウは食べられない」


声に出すならば一声『なんだと』だろう表情で鋭い双眸を見開く小鳥に、もう一度ごめんと呟き、私は意識を手放した。


続きを読む
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2012年07月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31