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パロ設定

狐設定
跡取り息子:
蜂須賀 旭(ハチスカ アサヒ)。
高校生、最終的にはお人好しな性格。
何だかんだ言って神使が好きなので皆に甘い。
特に官兵衛は幼い頃から一緒だったので仲が良い。
名字固定で名前はデフォルト、容姿はお好きなように。


神使:
官兵衛【御狐様】
本人は狐と言い張っているがどう見ても熊ですほんとうに(ry…の方。
神使の癖に運が無い。
占いが得意。
三成に良く殴られたり蹴られたりしている。
主人公に良く尻尾を踏んづけられ邪魔だと言われるが、何だかんだで結局優しい主人公が好き。
不幸な弄られキャラなのに周りから一番慕われている、蜂須賀神社の最年長、450歳位。
耳としっぽは銀色で先っちょだけが黒い。
好物は苺大福。


:三成【御狐様】
官兵衛より年若いが凶暴で女王気質。
己を偽らず誤魔化さず自分の意志を貫く大変素直な性格、言い方を変えれば傍若無人で我が儘。
蜂須賀神社での振る舞いはもはや神レベルだが、稲荷大神には狂信者っぷりを見せる。
神=稲荷大神の使いである神主の主人公に仲間意識を抱いていて、案外嫌いじゃない。最近のマイブームは寝ている主人公を踏んで起こし、供え物をさせること。
刑部とは友人。
年齢は200歳位で、好物はおいなりさん用の甘い油揚げと意外にも甘い物全般、最近はポテチもお気に入り。



:刑部【てふてふ】
隣町にあった蝶々を祀っている小さな祠の主だったが、地域開発により追い出された家無き子。
木々も多いし三成とも気が合うので蜂須賀神社に住み着いた。
主人公が祠を運んできてくれたので、其処を拠点にふわふわしている。
官兵衛はからかい甲斐のあるオモチャ、三成は友人。
祝って良し、呪って良し、祟って良し、占って良しの万能神使。
持ち前のお母さん気質で主人公を可愛がっている。
年齢は320歳位で、好物は蜂蜜。


:家康【御狸様】
近くの神社に使える神使だが、しょっちゅう蜂須賀神社へ現れては主人公にちょっかいをかける困った狸。
三成からは害虫扱いされ一方的に喧嘩を売られている、理由は家康が狸で主人公にちょっかい掛けてムカつくから。
家康はぜんぜん気にしていないどころか楽しそうに相手をして友達だからなとか言い切っちゃう。
官兵衛と茶飲み仲間。
刑部が苦手。
年齢は200歳位、エビフライが好物。
:秀吉【稲荷大神】
御狐様の統括。
見た目はゴリラなのに狐とは此如何に。
半兵衛は親友。

:半兵衛【大神の眷族】
秀吉の右腕として各地の稲荷神社に目を配っている。
病弱。
秀吉は親友。


蜂須賀神社の人々
:蜂須賀 彰(ハチスカ アキラ)
主人公の祖父。婿養子だったため神使は見えない。
柔和な紳士。
着物が似合わないことが悩みの種。
主人公の保護者。
好物はオクラ納豆。




骨組みだけで疲労度が凄まじい……
あ、みんな尻尾が弱点です。
三成はメンタルも弱点です。


ブラッシングされるのも好きな御狐組。
水をかけられると浮けなくなる刑部。
皮算用とか、かちかち山と言う言葉が嫌いな家康。
三成のしっぽは細身、官兵衛はふっさり。


うっかり濡れちゃった刑部を祠までおんぶする主人公…
なんか楽しそう

失敗

古本屋で見つけたマンガに一目惚れしてパロディを考えていたのですが、あえなく撃沈。
何一つパロになってない……!!
見切り発車も程々にしないといけませんね…

しかしマジで良い買い物しました。
ぎんぎつね、銀太郎のむちむちしたもふもふ感がたまりません。
獸人こそのよさがたっぷりで本当に面白かったです。
三巻も取り寄せ頼みましたし。
官兵衛で狐は無理がある(笑)

ss

真っ暗だった。
空を覆う鉛色の厚い雲に遮られ月の光さえ届かない。
誰かに追われるように、誰かを追うように、冷たい石畳を走り続けたが、やがて息も絶え絶えになり、小石に蹴躓き派手に転んでしまった。


――ごめんね
どうして謝るんだ
――おかあさんをゆるしてね
最初から恨んでなどいない
――つれていけなくてごめんね
違う、連れてってくれなくて良い
――げんきでね
待ってくれ、最後に一言だけ、



熱を持ち痛む膝に指を当てればぬるりとした感触に唇を噛みしめた。


「お前さん、派手に転んだなぁ」


何処からともなく降って下りた声に身体を震わせる。
周りを見渡せど目に映るのは木、木、木。
ぼろぼろの格好で膝を抱える自分以外、森の中には誰も居ない。


「だれだ!!」


そう言えば昼間、この辺りで変質者が出たと学校で注意された。
男女問わず被害が上がっているから、夕方以降は絶対に家を出てはいけないと言われたのに忘れていたのだ。
人の気配を警戒し尻餅を着いたまま後ずさる。


「あー違う違う、こっちだこっち」

やけにのんびりとした大人の男の声を辿り、頭を反らす。
見慣れた赤い鳥居の天辺に、銀色の獣が気怠げに横たわっていた。
眼をまん丸と見開き凝視していると、獣は体重を感じさせない身のこなしでひらりと目の前に飛び降りる。
逃げなければ食べられてしまうかもしれないと言うのに、其処から動くことが出来なかった。

これは何の獣だろう。
銀色に光り輝いている。
耳は三角に尖っていて、先っぽが黒い。
顔は、細長い…のだろうか。
尻尾はふさふさとしていて、やはり先だけが黒い。
ぱっと見で狐のように思える獣だが、身体はまるで熊のように大きい。


「お前さんが二十八代目の神主か」


にぃ、と。
鋭い牙の見え隠れする口が歪んだ。


「小生か?小生はな、此処の使いっパシリだ」


ぐにゃり、と。
獣の姿が揺らいだ。


「早速で悪いんだが、供え物を頼む。腹が減ったのでな」


風に途切れた雲間から銀の光が射し込んだ。
獣の姿は瞬く間に無くなり、代わりに現れたのは月光を背負い仁王立ちする筋骨隆々の大男だった。




それから気を失った俺は目覚めたら自分の布団の中で、じゃああの出来事は夢かと思えば確かに母は知らない男と駆け落ちしていたし、膝にはしっかりと包帯が巻かれていたし、目の前では呑気な顔した見慣れないおっさんが美味そうに苺大福を頬張っている。

口をあんぐりと開いておっさんを見つめていると、おっさんは口の周りに粉を付けたまま幸せそうにふにゃりと笑う。
その頭には何処かで見たことがあるような三角の耳が生えているし、尻の方からではボリュームのある銀のふさふさした尾がゆらりと揺れている。


「お、起きたか。なぁ、もっとこの大福供えるように言ってくれ。小生の好みだ」


両目が前髪で隠れたおっさんは湯呑みに入っていたお茶を飲み干すと、手の甲で口を拭い、枕元へと腰を落とす。
この変質者はおもちゃの耳と尻尾まで付けて、人のおやつまで奪って、一体何の悪ふざけなのだろう。
何だか急に腹が立ったので、ふさふさしている尻尾を掴み力任せに引っ張った。


「いでででででで!!止めろ馬鹿、お前さ…痛ぇええ!!!」

「うわあああああ!!!!!身が詰まってるー!!!!!」

「当たり前だろうが!!小生の尾が禿げたらどうしてくれる!!」

「知らねぇよハゲろ!っつうかでてけよヘンシツシャ!耳としっぽ付けてヘンタイだろ!!警察よぶからなおっさん!!」

「おっさ…!!!小生はこの神社の神仕だぞ!?」

「稲荷神社の神様は狐だぞヘンシツシャ!!お前なんか熊だろうが!!」

「小生は狐だぁあああああああああ!!」


毛を逆立たせた変質者は耳のヘタった頭を抱え、一言何故じゃと吠え、それから肩を落としてぐずぐずと鼻を啜った。




我が家の"ば"官兵衛様。
(あれから十年、狐らしい狐が増えたり、隣町の神社から追い出された蝶々が居着いたり、近所の狸が顔を出したりと、家の神社は神仕飽和状態だ)
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