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ザビ徐sss




棒と和のような紋様が埋め尽くす蒼い世界を緩やかに堕ちながら、徐庶は腕の中の唯一を幸せそうに抱き締めた。
まるで魚にでもなったようだ、あぶくとなって浮上する言葉に榛色の瞳が和らぐ。青年は、柔らかさの消えかけた大人と変わらぬ手でそうだなと徐庶の頬を撫でた。
髭、剃り忘れたな。嫌かい。似合ってるから、そのままにしておこう。うん、ありがとう。こちらこそ、ありがとう。
溶ける、溶ける、溶けてゆく。髪の先が、服の端が。緑、緑、蒼、緑。目まぐるしく変わるグラデーションは見ないふりをして、徐庶は青年の唇を吸う。
目が覚めればそこには幸せだけが広がるのだ。体を炙る焔もない、道が断たれた絶望もない、袂を別った憧憬もない。
在るべき場所で、隣には大切な青年がいて、仕えると決めた方を支え、同胞と笑い合う。紅蓮の中で炭となることもなく、幸せに生きるのだ。今度こそ。







月の中だろうと、何処であろうと、そんなことはもうどうでも良かった。



【Merry bad end !!】


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