今更ながら三国恋戦記

久々にとてもとてもすごく良いゲームでした。
乙女ゲー?トリップ物の頭脳バトルありな少年漫画寄りの少女漫画(微糖)ですよね?
いや三国志の解説と言うか、トリップ物のお約束である時代背景の説明とか多いんですけどね、今三國無双が来てる私に恐れるものはない。徐庶結婚しよう。
と言うか当時のあれこれが何となくわかるのでありがたいぐらいでした。
声優凄い豪華だしね!劉備(三木)さん攻略してたはずが醤油(諏訪部)に持ってかれたしね!いつのまにかね!どうしてそうなった。
とりまカンペなしでの攻略は此処までとして、バッドエンドとノーマルエンド回収しようとしたけど長いな!
ボリュームあるよ結構。
しかしここからがヤバかったこのゲーム。
叫ばせてください、

ノーマルが一番王道だよ!!!なんだこのトリップの王道全部ぶっ込んだモブルート!そこそこの容姿のモブでやるな!!目付きが悪いの好みなんだよ悪かったな!心が折れるだろ!!星空の下で死亡フラグ立てた後に過去から現在へ戻って?再会して?ここからまさかモブルートかと思いきや


晏而さん何で嫁さんもらってんの…!!!
子供までいるし…!!
しょうがないよね!道士様だもんね!仙女とおんなじようなもんだもんね!そりゃ諦めるよね!でも女好きのゴロツキが堅気っぽくなってプロポーズ寸前まで行ったからかやっぱり態度の端々に何かを感じるんだよぉおおお!。男にとっての『忘れられない女』ってこんなかと思い知った。昇華した恋心を胸に宿した父親とかなにそれたぎる。奥さんもたぶん良く解ってるんだろうな、道士様って少女の幻影がずっと根付いてるのわかってて一緒になったんだろうな…とけ考えるぐらい無駄に細かい。そして無駄にときめく。
最後は悔しいくらい大団円だよチクショウ!面白かったよ!
晏而が最後に平和な国を見ながら娘たちに言うんですよ!この世を平和にしたのは道士様だって!子供が、「平和にしたのは帝だ」って言ったらさ!いいからお前らだけは覚えとけ、んで伝えていけって言う声音が!もう!おとうさんんんんんんん!
だからなんでこれに王道ぶっ込んだの!!!普通に良作だよありがとうございました!!

なんにせよ、晏而とそこそこ打ち解けるまでちゃんと順序踏んでるんですよね、絡まれてかーらーの現代人無双。ノーマルエンドの花ちゃんは良い女過ぎてしょうがない。ふし遊とかのノリ。
羽扇よりもノーマルエンドが好きです。
やっぱりトリップは帰るまでがなんぼですよね、
元の世界を捨ててまで何かのために誰かのために残るのか、親しくなった人たちとの別れに身を引き裂かれるようになりながらも在るべき場所へ帰るのか、究極の選択。美味しい。すごく美味しい。
帰ってからも記憶があるのか無いのかで違う旨味がある。
忘れてるのなら、ふとした何かで『あれ?』とかなって涙が流れるとか王道だね!わからないけど悲しい、わからないけど淋しい、でもどうしてなのかはわからない。そしてそのうちそれすら忘れる。悲恋ですね、当人不在の悲劇。
覚えてたらもっと辛い。街角とか寝入り端とか目覚めたときとかそれこそもう面影を探すんだろうね!自分で選んだけど後悔しまくるんだろうな!一生引きずられるかそれこそ晏而さんのように汚せない思い出として昇華させて心にその人の笑顔を住まわせるかだよね!
残るとしたら、逃げ道があると楽。本が燃えたから帰れない、燃えたでも燃やされたでも良い。帰る手段が無くなってしまったから、しょうがなくここにいる、仕方なく帰れずにいるなんて逃げ道があるとすごく楽。
そうやって逃げないなら、もうあとは自分で全部捨てる道だけ。親兄弟友達故郷を全部捨てる。遺された皆がどんな思いをするのか、ちゃんと全部理解した上で誰かを何かを選ぶ。その土地の人間として生きていく。凄い覚悟ですよね、凄い。
トリップ物の醍醐味は主人公の成長ですよ、学級裁判みたいな逆裁のような軍議を重ねるごとに育っていく花ちゃんはかっこいい。心境も変化していく。ただ『人が死ぬのは嫌、戦うのは嫌』とだけぼんやり思ってた現代人が、だんだん芯をもって成長するのが良い。
やってることは確かに孔明成り代わりみたいなものだけど、これはこれですごく楽しかった。まだノーマルと醤油さんしか攻略してないけど。




しかしおかしいな私は乙女ゲーを買った筈なんだが…