予算の少ない収集活劇

ガサラキを『ヴィルヘルム様から和歌を賜るアニメ』だと思っている忠実なテスタメントであるわたしには、音の座りの悪さが許せない習性がある。

川柳って言われてるのに、読み上げられると『………。』下の句を期待して妙な間があく。

中途半端な歌人よりフリースタイルダンジョンのモンスターのほうがよっぽど風流を感じる今日この頃、やっぱり『燃え上がれ』『炊き上がれ』『召し上がれ』は全て５音で統一され、かつ韻を踏んだ倭人好みのリズムだと思った。

炊飯器としてはまったく欲しくないけど、そのセンスは羨ましい。



♪まだ鍋を沸かせる
♪ベツバラあるなら
♪追加の麺を
♪食えよ食えよ食えよ
♪煮え立つマーラー
♪啜れガンダム
♪機動戦士ガンダム
♪ガンダム



少年………

二度も奢ったね！

彼氏にも奢られたことないのに！！

♪真っ赤な石は
♪六方晶系
♪優しく抱き締めてくれとねだる
♪瞳の奥に星条映して
♪極上の不純
♪ルチル宿して

♪ヲタクには自分の世界がある
♪例えるなら
♪アステリズム
♪宿らせるコランダム



実はわたくしルビーは好きなのですが、スタールビーはあまり好きではありません。

アステリズム効果はUVライトで消滅するんで、UVライト下で見るルビーが好きなわたしにはスターが何条入ろうが入るまいがどうでもよいのです。

ルビーそのものの色を見たいので、スターはないほうがいいくらいです。

スターさえ入らなければ完璧なキャンディだったルビー。

ルビーは完璧な蛍光性、完璧な結晶形が好きなのです。

最近、モロッコ産がお気に入り。

サフォーの門に置くヤツみたいな結晶形がよく産出するのです。

『ＦＦのクリスタルみたいな』って言わないのはＦＦのクリスタルをよく覚えていないからです。

『Ｚクリスタルみたいな』ならたぶん似た感じではあると思うけど、Ｚクリスタルは回転していないので裏面はたぶんフラットなんじゃないかと思っています。

『レジェマナの小ジェム』もしくは『サフォーの門に置くヤツ』と思えばだいたい合ってる。

モロッコ産ルビーはそんな石。

わたしの中でルビーは玉石の座に君臨していますが、スタールビーになると半輝石の座くらいに格下げられます。

高い地位を持つ珠魅はだいたいフローレッセンスを持っていることから、蛍姫が玉石姫なのは当然と言えば当然のように感じます。

妖精たちと共に生きるケルト族の国で産出するフローライトによく蛍姫の服の色が見られます。

かの有名なロジャリー鉱山ですね。

むしろ涙石を生み出せることが発覚するまで蛍姫を捨石の座に置いていた煌めきの都市のカーストにドン引きであります。

硬度とエラさには何の接点もないと思うなぁ。

レディパールがだいたい宝石の国で言ったらボルツくらい無敵の立ち位置。

それくらい硬度関係ないのが煌めきの都市。

良く言えば生まれに関係なく実力で地位を築ける民主主義的国家。

戦闘に参加する機会がないので正確なところはわからないが、エメロードが瑠璃君に輪をかけて弱いのは硬度＝強さではない証拠。

まあ割れやすい石だから仕方ない。

ハックマナイトあたりが次の玉石姫になりそうな予感が致します。

白熱灯の生産が停止されるとアレクもだいぶ格下げられて落ちぶれる予感が致します。

アレキサンドライトがはっきり変色性を見せるのは白熱灯が理想なんです。

玉石姫の騎士ともあろうお方が、艶やかなサンドラ様でもなく、ゼントルメンなアレックスでもなく、どっちつかずのただの場末のオカマに落ちぶれる姿は見たくないのです。

ノイッシュと二人でやっと一人前みたいなアレクは、断じてわたしの知っている玉石の騎士アレクサンドルではない！

確かに赤いのと緑のには違いないけれども！

だいぶ写真写りの悪い子だけど実物はもちょっと紫。

これくらいのミャンマーラベンダー翡翠で目算12mmで１本1000円てとこ。

ただこれは

『俺ァ女子供から利鞘は取らねェ！金持ちのジジイからふんだくるんだから姉ちゃんはそんなこと気にすんじゃねェ！』って言う、

かなり特殊なルートから手に入れたものなので、

広く浅く利鞘を取るごく普通の商人に見せたら誰に見せても『ムリムリムリ！ないわー』って言われるレベルの掘り出し物です。

あまり基準にしてはいけません。

………が、不可能ではありません。

こういうスタンスの社長がロットを大きく仕入れて単価を下げる方針で経営をしている場所に、東京ミネラルショーくらいの大規模なミネラルショーで仕入れをした直後に『来ちゃった☆』って訪ねて行ければ。

そこは経営者の人柄だから、わたしにはわたしの個人的な知り合い以外がどういうスタンスで経営しているかなんかわかんないので…。

『まあ上がってけや』って言われてお茶飲んでたら電話かかってきて、

『もしもし？………あ〜社長いねぇよ？死んじゃった。俺留守番だからワカンネ』

というNTTの追い払い方をする社長です。

なかなかパンチの効いたキャラクターです。

こういうウィットに富んだ経営者に可愛がられていると世間の相場ではまずありえないミラクルが平気で起こるのが石の世界です。

だからマニュアル通りの接客しかできないところには行きません。

たまに相場調査に行くとだいたい不愉快な思いしかしないので最近では相場調査すら行かなくなりました。

ちなみに糸魚川産の最上級ラベンダー翡翠だとこれくらい。

mblg.tv

『これとこれで』とルースを渡して丸投げたらわずか２日で作っていただけました。

さすが大魔導師。

この世界には、わたしのようなメレブさんクラスのビミョーな魔法使いとは格の違うガチの大魔導師が雁首揃えているのです。

大魔導師を召喚することはできるけどわたし自身は大した魔法使えないよ。

ただ召喚マテリアコレクターだからあっちこっちにコネクションがあるというだけのクソ魔法使いだよ。

しかも召喚MPはKDDI持ちだよ。

わたしはわたしが『あの人っぽい！』と思って選んでくるルースからどんな大魔法を紡ぐのかを考え始めるとそれだけで楽しくなってきてしまうシっステム〜♪なんです。

技術の高さを見るのが好きなだけで自分が欲しいとかはあんまり考えないんだが（というかわたしの希望で言えばまずカイムの契約の紋章に相応しいルビーがみつかんねぇ）、友達の誕生日プレゼントはこの大魔導師に任せれば間違いないと思っている。

わたしにとってジオニズムの理想など、地球観光の口実に過ぎないのだよ。

素材を探す過程を充分すぎるほど楽しんでいるのだから、それによって得るものなど結果のひとつに過ぎないのだよ。

いつ見てもその超絶技巧に惚れ惚れするが、意外にも自分のものを頼んだことはない。

向こうから見たらわたしはただのルース配って歩く野生のデリバードに過ぎないのかもしれない。

原石を研磨師に、
ルースをワイヤーラップの魔術師に、
完成品を定例会に、
それが第08MS小隊。

しかも野生のデリバードが２匹に増えたので、ドン引きされるくらいミネラルショー土産を配って歩く算段しかしていない。

然別オパールの勾玉。

さすが先生。

バッチリみっつ共明らかな蛍光性が確認できる部分だけを切り出していただきました。

『ガラス質の部分だけなるべく多く切り出して欲しいんです』って言っとけばOK。

原石を選んだ段階で蛍光性を確認できない個体にわたしは金は出さない。

原石がグラム10円だからガラス質の厚い部分だけを選べばけっこうな質量を切り出しても大した投資じゃないっスー。