並のミネラーが束になっても敵わないとちょいちょい思うのは、アゲート専門のマニアである。

一体彼等は何処からこんな瑪瑙を見つけてくるのだろうと思うくらい世の中にアゲートの断面だけを集めた本というのは数多ある。

たかが瑪瑙、されど瑪瑙。求道者ってすごい!

アゲートもすごいけどこれを見つけ出したアゲーターもすごい。

瑪瑙自体は所詮石英グループなので、カルサイトに並ぶ世界中どこにでもある石のひとつに過ぎない。

しかしヤツラは取り込む内包物によって変幻自在に姿を変え、時に多くの宝石商が稀少だと尊ぶ数多のきらびやかな宝石の存在感を易々と越えていく。

風景が見える石が好きなので、この竜宮城の庭園にメロメロである。

切る角度が少しずれただけで永遠に失われてしまう儚い風景。

これは石の断面だけを集めた本の中でも最高に美しかったお気に入り。

潜晶質石英おそるべし。