東と当真と冬島の三人交際時空で、どこからが浮気かを当真と東が話す回。
・冬島不在
・当真が報われない雰囲気
・東に不特定多数の相手がいた
・具体的な性描写なし
・東はウケ専。当真と冬島のポジションについては記述なし
・前編までの途中下車可。
後編(:マーク以下)で破局します
劉、君の友人について私の知る全てを話す。こう言われた。
「正確に言うなら、君の友人が関わっていた集団について私が聞き出せたことの全て、ということになる」
かくして再会は成った。
遠征艇は帰路についている。損害は無し。異世界の地図が更新され、他国文化の調査が進み、現地で使用されているトリガーをいくつか得た。今回遠征艇が着いた国は、住民も気候も政情も穏やかで、三門の人間に危害を加えた事実は確認できなかった。
鳩原は、来たとしても肩透かしだっただろうか。
風間が目を見開いたのは、その厚さが目に留まったからではなかった。その表紙写真の怪しさに驚いたのとも――諏訪にしては珍しい選択だとは思ったが――違う。
諏訪の手にした文庫本の、そのタイトルに目を奪われた。
(※現パロ)
格好つかなくて困る。
早乙女はそう言って、マスクを顎まで下げた。何気なく俺から顔をそむけるので、その仕草を意外に思う。
まだ上の空なのか。そう思った。
ドアを開けると同時に「ただいま」と声をかけたが、夕飯の匂いがしている室内からは返答がない。いつもの金田なら「ただいま」に対して「私の家です」と律儀に訂正してくるのに。
俺のどこがいいの。
そんな言い方で、東に、俺の好きなところを言えよ、と強請っている。甘えを、この歳になって、やめられずにいて、それだから余計に「こんな男のどこがいいの」となるのだが、いい大人がぐずぐずと年下に泣き付いて、ずるいよなあと思う。
でも東は、「ずるいところ、ぐずぐずしてるところ、かっこいいところ」などと言ってくる。
こういうときに、お前のこと好きでごめんって思う。あーあ。
二人ですき焼きを食べるときの、冬島さんの最初の一口が好きだ。
「綺麗な顔が更に男前になってますね」
お疲れさまでした、と平素の笑顔で金田が近寄って来る。袂を探っていた手を出すと、氷嚢が握られていた。衝撃を与えると冷えはじめるタイプのそれをハンカチに包んで差し出される。いつ用意したのかは知らないが、受け取ると既に、充分な冷たさだった。
当時はただのエンジニアとただの新入隊員で、実のところ同じ建物で働いていても接点はなかった。