山形歩兵第32連隊が満州から沖縄へやって来たその始めに、読谷村で陣地構築をしていたことを知って、では読谷のどのあたりでその作業に当たっていたのかが妙に気になったから調べていたところ、それは読谷山を越えたさらに北方の、読谷村と恩納村のちょうど境あたりで、また本部も恩納村の山田というところに置かれていたことが分かりました。
この恩納村は「おんなそん」と読みますが、山形歩兵第32連隊についてはもとより沖縄県についても全く無知であったその昔、私は初めてこの3文字を目にしたときに「おんのうむら」ではなくて、迷うことなく「おんなそん」と読んだのです。なぜそう読んだのか、以来ずっと心のどこかで不思議に思っていました。
当時この読谷、恩納あたりで陣地構築に携わっていたのは山形歩兵第32連隊で、もし自分がこの部隊に縁があったとしたならば、自然にそう読めたのも何ら不思議なことではありません。
気を遣ってゆっくりと読んでいた「沖縄戦・二十四歳の大隊長」もついに読み終えてしまい、どこか寂しさを感じている今日この頃です。なぜ寂しさを感じるのか。読み終えても尚、枕元に置き続けています。
この本が出版されたのは去年の5月。去年は終戦から70年を経た節目の年でありました。この本は自分で見つけたものではなくて、2月に遺骨収集活動に参加をした際にメンバーから教えていただいたものでした。
何かに導かれるように山形歩兵第32連隊という部隊に出会い、この部隊について追及を続けてきたのちに読むに至った、私にとっては思い入れが深い大切な一冊となりました。
最終の目標地点に定めていた真栄里にこの度ようやく赴くことが出来、また山形の塔に手を合わせることが出来た今、悔いも無ければ思い残すこともなく、私の中では本当に何かが終わってしまったような気がしているのです。ああ、ようやく終わったんだなあと。
それまでは、どこか生き急いでいたところがありました。健康体でありながら、いつ死ぬか分からないからと、時間には限りがあるからと言いながら、とにかくいつも急いでいたんですね。それはとても疲れるものでした。
今は、そういうのがありません。強いて言うならば結婚と出産の適齢期をとっくに過ぎているもので、それに対する焦りは多少ありますが、一個の人間として生きていることを意識したときに、もう焦る必要は無いのだと、時の流れに身を任せてみても良いのではないかと、素直にそう思えるようになりました。
これからはこの現実にある日常生活を、いかにして生きていくか。戦争が無い日常というものを、ただ大切に生きたいと思う。自分らしく、そして自由に。それが自分自身への何よりの供養なのではないかと感じています。
そう感じるのは、そうでなけれは再び日本に生まれることは無かったと思うからです。もう一度会いたい人がいた、もう一度帰りたい場所があった、もっとやりたい事がたくさんあった、そんな気がしてならないからです。前世の続きを生きているものと思い、これからも頑張って生きていきたい。
最後に改めて考える。死が明日にも迫る中で、彼は何を考え、何を思いながら生きていたのかを。
先週末に、一泊を兼ねて母親にヒプノセラピーを受けさせたのですが、残念ながら催眠にはかかっていなかった様子でした。ただの、母娘で行く一泊旅行みたいな感じになってしまったんですけれども、まあ、それはそれで良かったのかなと。
私の母親もまた、とにかくネガティブ思考なものですから、なにか解決の糸口を見出せたらいいなあと思ったのと、また自身がヒプノセラピー自体に関心があったものですから、いちど試しにどうかと思ったのです。
こちら八戸市では今が桜の見ごろです。毎年、同じ場所で、同じ桜の木を見ています。今日も仕事の帰りに恒例の場所に行って、ミルクティーを飲みながらボーっと見入っていました。人がほとんど来ない、とても静かなところです。静かに見ていたい自分には有り難い。
地震は多いし、よりによって北朝鮮が隣りにおりますけれど、だけど私は日本に生まれて幸せです。
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カテゴリー
プロフィール
性 別 | 女性 |
年 齢 | 36 |
地 域 | 青森県 |
系 統 | 普通系 |