12日の早朝に、母方の祖父が胆管癌に因る闘病の末に亡くなりました。5年前に祖母が亡くなってから、寂しい中でよく堪えたと思います。伯母の話によれば、いつも「早くバアさんのところに行きたい」と呟いていたそうな。

祖父が亡くなった日の晩に、自宅で超常現象がありました。ポルターガイストってやつですね。はじめは驚いたものの、これは間違いなく祖父が挨拶に来ているものと思ったので、「じいちゃんなの?」と話しかけたらピタリと止まったのでした。その時、祖父はもうこの世の人ではないことを悟りました。

祖母が亡くなったときにも同じように超常現象があったんですよ。妙に玄関の外が気になってドアを開けたんですよね。誰もいるはずもなくドアを閉めると、直後にインターホンが鳴ったのでした。

これらエピソードを伯母に話したところ、孫の中で日々お経を唱えているのが恐らく私だけなので、きっと何か伝えたいことがあったのではないか、とのお返事。祖父母ともに生前これまた熱心にお経を唱える人たちでしたので。

葬儀の前夜、母親が伯母やイトコたちとセレモニーホールに泊まるというので、私もご一緒させていただきました。

布団を敷くときに一番上のイトコ兄(なつかしい未払い君)が、どちらに頭を向けて寝るのかととぼけた顔で尋ねました。母親が「棺に足向けて寝られねえべよ」と返した一場面が面白かったです。その晩は、先日めでたく結婚しましたイトコ姉と、母親に挟まれて眠ったのでした。改めて、母親が元気に生きているこの現状をありがたく思いましたね。

コロナの影響により、こたびは県外にいるイトコたちは残念ながら来ることが出来ませんでした。来ていたらかなり賑やかになっていたことと思います。代わりに、イトコ姉の旦那さんと挨拶を交わしたりなど新たな面識もありましたけれど。とても穏やかで誠実そうな人でした。

弟からは「お前はいつ結婚できるのかねえ?」なんて聞かれたりして、知らねえって返して。




祖母も、祖父も、ともに皆さん休みの日曜日に旅立ちました。察するに、祖母による計らいだったのではなかろうかと思うのです。土曜の晩から、姉妹4人揃って祖父を囲んで最後の団らんを過ごすことが出来たようです。

祖父母が過ごしていた部屋は、今はテレビと、よく祖父が座っていた椅子以外になにも置かれていません。もともと離れて暮らしていたし、また頻繁に会うものでもなかったから、祖母のときと同様にイマイチ亡くなったという実感がないのが正直なところ。

けれど、この何もなくなった部屋を見ると思い知りますよね。