テセラアのフラノーラで宿泊していたロイド一行。
そんな中、ゼロスがクラトスに声をかけてみた。

ゼ「なぁ…」

ク「何だ」

ゼ「あんた、ロイドの父親なんだろう?息子と水入らずとかしないわけ…!?」

ク「話したかったら…ロイドから声を掛けてくる…」

相変わらず寡黙なクラトス…

ゼ「じゃあさぁ…『お父さん』って呼ばれたくないんだ」

ク「…」

ゼロスの質問に少々固まった。いくら素性を明かしていなかったとはいえ、ロイドはクラトスの子供…
しかし…一度も口にされた事ない。

ロ「あ、ゼロス…リーガルが呼んでたぞ」

二人の所にロイドが走ってきた。

ゼ「ちょうどいい所に来た!」

ロ「へっ」

ゼ「ロイド…クラトスを『お父さん』って呼んでみろ」

ロ「ななな、急に変な事言うなっ」

期待どおりの反応を示す。

ク「…」

ロ「…」

ゼ「ほら、お父さんって…」

ロ「お…お…」

ク「お?」

クラトスと顔が合い、ロイドは顔を赤くしながら言葉に詰まる。

ロ「お…俺には無理だぁぁぁぁっ」

猪突猛進の如く…その場を走っていった。
一歩のクラトスは目が点状態…

ゼ「やっぱ、ロイドには無理か…」

ク「…別に呼んで欲しいとか思ってない」


互いに素直じゃない親子だと、ゼロスは内心で思いながら雪降るフラノーラの街で腹を抱えながら笑ったとさっ