中国時代劇ドラマ「月に咲く花の如く」を視聴しました。旧作になるまでレンタルするのを我慢していた作品です。旧作になってからもタイミングが合わずいつ行っても貸し出し中で、ようやくありつくまでに時間がかかりました。

実在した豪商の女性をモデルにした話で、自分にしては珍しく宮廷が舞台でもなければ女たちが権力を争う場面も一切ないものを観たような気がします。

主演は「宮廷の諍い女」でファンになりました、スン・リー。ミーユエのときも鳥肌ものでしたけれど、どんな役柄でもこなす人だなあと改めて関心しながら観ていました。

私の中ではもう長いこと西のナタリー・ポートマンと東のスン・リーで固まっています。ここまで好きになれる女優というのも、そう滅多に出会えるものではないのやも。

中国史の中でも、このドラマの舞台にもなりました清王朝末期の時代が特に好きな自分です。細かには辛亥革命が勃発してからのち文化革命に至るまでの時代が好きである。街の風景が、やはり懐かしく思えてならない。

ドラマも終盤に差し掛かる頃だったろうか、ツタヤテレビの見放題枠でこのドラマを見つけてしまって。続きがレンタルされていないことを願いながら足げく店舗に通っていたのは一体何だったのかを思い返しました。



先日、幼い頃から通っていたたいへん思い出の深い老舗飲食店が閉店してしまいました。改めて調べてみたら創業から約70年を経ていたらしい。老若男女、地元の人々から愛され続けたお店でした。

店主のおじさんが会計でそろばんを弾くんですよ。幼い頃からそれを見ているのが好きであった。大人になってからも、食べた後は会計でそれを見るのが常でした。

外食に行くならいつも第一候補に挙がっていたこのお店は、我が家の歴史の一部でもあったわけで、閉店の知らせを受けたときは何かが崩れたような思いでしたね。

今年はじめに職場の人たちと新年会と称して飲みに行った場所がたまたまこのお店だったんですけれども、今思えば虫の知らせだったのかな、最後に行けて良かったなあと。

閉店の日は、仕事の帰りにその店を背景に記念撮影をしたり、お店の人に改めて礼を言ったりして別れを惜しみました。

もう一軒おもに通っていた中華料理店があったんですけれども、そのお店だって店主のおばさんが亡くなってしまったようで、少し前に閉店したばかりだったんですよね。

これが時の移ろいというものなのかと、しみじみ実感しました。当たり前のように慣れ親しんできたものが無くなるって本当につらい。成長の過程でいつも傍らにあったお店。たいへん残念ではありますが、ここはまず感謝したいところですよね。

ここに代わるお店は、もう探しても見つからないと思うねえ・・・。馴染みが深い人たちは、皆さん口を揃えてそう言っている。

今日は昼下がりに銭湯に行ってきたのですが、帰りに裏のほうで店主のおじさんがせっせと薪を運んでいるのが見えたのです。風呂あがりで体が熱かったけれど胸も熱くなりました。

薪で沸かしたほうが湯が柔らかいらしいんですよね。

先に書いていた飲食店にしてもそうなのですが、なんでも当たり前ではないわけで。お金を払っているからとか関係なくて、こうして安らげる場所を提供してくれている人たちに素直に感謝したいなあって、そう思います。