《現代の恐竜の受難》

左:“トウコ”ザウルス

右:ソラオザウルス

ニュースキャスター「本日のニュースです。今日○時頃、此町彼町(このまちあのまち)市の森林地区の山道で、予報にない大雨の降るなかできた水溜まりと、その近くに二匹の恐竜……“トウコ”ザウルスさんとソラオザウルスさんがいたことを認識していながらも、車の走るスピードを落とさず、盛大に水飛沫(みずしぶき)を二匹にかけて走り去り、道交法第71条の1の違反に当たるとして、タクシー運転手が目撃者による通報で事情聴取を受けました。
タクシー運転手の弁明によると『恐竜は人じゃないから水飛沫がかからないように減速する必要はないと思った』などと言っており。
これは恐竜が現代によみがえって共存するようになってからまだ日が浅いことでの、恐竜法の周知が徹底していないことが原因となっており。恐竜法の整備を進めている当局は今回の件を、ただの道交法違反で済ませてはならないと重く受け止めており……」

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