季節の流れは、意識すればするほど遅く感じてしまうのに、楽しさにうつつを抜かし羽目を外しているときこそ目にも止まらぬ速さで過ぎ去っていくものなのでした。小野寺です。


今回こそ例外ではなく、今か今かと待っていたあの日も、会えるのを待ち焦がれていたあの人も。過ぎてしまった今、一人の部屋では虚しさとニヒルな空気を纏いながらぽつぽつと心境を打ち込むのに集中しております。



親しい人にこそ我の強さを打ち付けてしまうのですが、それを嫌に思われないかがとても心配でなりません。自己愛と自己嫌悪のはざまで私はいつまでも揺れているのです。


朝はいつだって白いのです。それを実感させるように今日もまたやさしさに包まれて目を覚ますのでした。そのいつかの朝と重ねては、幸せを瞼の裏にしまい込んで、日常に持ち歩きながら、いつもすぐそばに彼を置いておくのです。


距離のある私たちだからこそ、こうでもしなければうっすらひっそりと知らぬ間に消えてしまいそうで。目に見えないものだからこそ、重宝したいと丁寧に心にしまっておきたいと思うのです。



信頼を薄めてしまうような考えなんて、明日のもえるゴミにでも出してしまおう。私は自分以外に信じるべき人が必要なのだ。いま、ここなのだ。


ああ人生、なんだか順調すぎて怖いですわ。
明日も明日とて、私なんだろう。