こんにちは、亜紋です。
はい、もしも風シリーズにBASARAキャラが〜その2。沢田姉が風師匠と出会った次の日の話。もうくだらないですよ。






「沢田殿ぉおおぉおっ!」


スッパーン!と、教室の扉が開いた。うん、確認はしない。誰かは確認しなくてもその大声だけで誰かはわかる。


『消え去りなさい真田くん』

「冷たっ!!今凄い冷たい表情で傷つく言葉を吐き出したでござるこの女!いや、そんな沢田殿も某は、」

「Hey,honey!ちょっと聞いてくれ!」


なにやら頬を赤らめる真田くんを踏みつけて極道の跡継ぎが登場した。なんか柄にもなく随分焦っているようだけど、どうせろくなことじゃない。大体ハニーってなんだハニーって。


『なに?お昼にジュース一本ね』

「集るな!いやあのさ、うちの若ぇ連中なんだけどよ、」

『若い連中?…あぁ、伊達組の…』

「Yes!高須クリニック!…じゃねーや…その若ぇ連中がよ、なにやら最近姐さん姐さん言ってるんだがよ」

『おめでとう。とうとう政宗も彼女いない歴=年齢から脱したのね』


明日は赤飯を炊いてきてあげよう。炊くのは母さんだけど。


「む、政宗殿は童貞でござるか?」

「真田てめぇえっ!!なんだその哀れんだ顔はぁあ!!大体てめぇも童貞だろうが!!」

「某の初めては沢田殿に捧げると今日の弁当のおかずの唐揚げに誓ったのだ!」

『いいなぁ、私今日焼きそばパンだよ』

「沢田殿は唐揚げがお好きで?」

『私もう彼氏いらないっ、唐揚げと結婚する!って思ってた時期があるくらい唐揚げ大好き』

「今日の某の弁当のおかずは唐揚げでござる。昼は一緒に食べませぬか?」

『唐揚げわけてくれる?』

「勿論でござる!」

『カッコいい!大好き!私もう真田くんのお弁当のおかずの唐揚げと結婚する!』

「…え?某とじゃくて唐揚げと?ははっ…泣いていい?無性に泣きたいでござる…」

「唐揚げはどうでもいいんだよ!俺の話を聞けぇえっ!!」

『どうでもよくねぇよこの童貞!童貞の政宗よりも唐揚げの方が貴重なんだよ!』

「…OKOK、政宗、お前は強い子だ。目の前が霞んでよく見えねぇけどここは我慢だ政宗」

『なにこいつ気持ち悪い』


ていうか男二人揃って私の周りで啜り泣くのやめて欲しいんだけど。なんかもう面倒臭くなってきた。ちゃんと政宗の話を聞いてあげようと思います。


『で?姐さんがどうしたの?』

「!?…お、おぉ…でよ、俺は聞いてみたんだよ。姐さんってだれだ?って」

『政宗の許嫁とかじゃないの?』

「そんなもんいねーよ。それが詳しく聞いたらよ…」


要約すると政宗の話はこうだった。

・伊達組の下っ端連中は恭弥に恨みがある
・恭弥が随分と懐いている年上のGirl(政宗口調)がいるらしい
・じゃあそのGirl(政宗口調)ヤっちまおうぜ!
・見つけてヤってやろうと襲いかかったら有無を言わさず全員フルボッコにされた
・相手は女子高生


『………』

「情けねぇ話じゃねぇかよ。いくら下っ端でも伊達組に名を連ねる奴等がたった一人の女子高生に負けるなんてよ。そのGirl見つけたらただじゃおかねぇ」

「勇ましい女子高生でござる」

「それからだよ、奴等がその女子高生を姐さん、なんつって崇め始めたのは。若のwifeに相応しいお方ですぜィ!今度お連れしやす!とか沖田口調で言われてもよォ…極道ぼこぼこにするような女子高生って、それ本当にGirlか?俺はそんなGirlを嫁にするなんて絶対嫌だね」

「それよりも政宗殿の所の連中はカタギの者に絡むのであるか?次期組長として部下の躾はしっかりやられた方が…ん?沢田殿?なんだか顔色が悪いでござる。具合でも悪いのでは」

『………』

「沢田殿、大丈夫でござるか?」

「Honeyどうした?真田の言う通り顔色悪いぜ」

『…………この間シメたチンピラ共って伊達組の連中だったんだー…あはは…』

「「は?」」

『…ごめん政宗…それ、私だ』

「「………」」


はぁああぁあっ!?、真田くんと政宗の大声が響いた。そうですよね。元凶が目の前にいましたとかそりゃ大声出したくもなりますよね。


「ちょ…Honey!なにしてんだあんた!!めっちゃキレてたぞ!小十郎めっちゃキレてたぞ!?」

「沢田殿は某達とは違ってカタギの者であろう!?カタギの女子が極道にそんなことをするものではござらぬ!!」


『仕方ないでしょ!?政宗んとこの連中とは知らなかったんだもん!いきなり襲ってくる方が悪いんじゃん!!大体恭弥に恨みがあるなら直接恭弥に喧嘩売れっての!恭弥に敵わないからって普通女を襲うとか有り!?極道以前に男として終わってるわ!!』

「それもそうでござるな。政宗殿の躾がなっていないのが悪い。武田組の連中はそんなことはせぬ」


あー…そうか。真田くんも極道の跡継ぎ的な子なんだっけ。ははは…なんかそれ考えるとさぁ…


『どうして私の周りにはマフィアとかアルコバレーノとか極道とか…そういう連中が集まるんだろう…』


これリボーンに知られたら一大事だからね。

おい、お前の学校にいる伊達組と武田組の次期組長と会わせろ。ツナは日本を拠点に活動するからな、ツナの将来のためにも同盟を組まなきゃならねぇ。お前がどっちかの嫁にいきゃいいな。じゃ、伊達組か武田組かどっちか選べ。拒否権はねぇぞ。

なんてことになりかねない。いや、絶対なる。


『…イーピンの師匠の風さん…私を嫁にもらってくれないかな…あぁ、あの人って嵐のアルコバレーノなんだっけ…』

「沢田殿。あるこばれーのよりも某の嫁に…む?あるこばれーの?」

「Hey,honey、あんた今アルコバレーノって言わなかったか?」

『………』

「沢田殿?」

『…………すいません、ボンゴレ関係者です…っていうか弟が次期ボンゴレファミリーのボスです』

「「…………」」


はぁああぁあっ!?

二度目きた。


「ちょ…ぇえ!?弟がボンゴレ10代目!?ちょ…ぇえっ!?沢田殿!何故今まで某達に黙っていたのでござるか!!」

『バっ…!!この…真田ぁあ!!弟がマフィアのボスになります☆よろしくね!とか言えるかぁあっ!!ていうか私だってちょっと前まではボ………イエナンデモアリマセン…』

「その慌て振り…まだなにか隠しているでござるなぁあ!!」

『やぁああっ!!真田くんやめて!!服を脱がそうとしないで!!』

「ならば吐くのだ!!某は脱がしたいけれとも全て吐くと言うのならば脱がしはせぬ!!」

『いやなにも隠してな、』

「真田、手伝うぜ」

「では政宗殿はスカートを、」

『実は私も次期ボス候補に名を連ねていたことがありましたぁあっ!!ちなみに父さんはボンゴレ門外顧問です!!』


さぁ吐いたぞ。脱がすのはやめ…やめて下さいお願いします!

「「………」」


真田くんと政宗はお互い顔を見合せて頷いた。私の制服から二人の手が離れる。


「Honeyも人が悪いぜ。ボンゴレの身内なら早く言ってくれりゃいいのによ」

「うむ。さすがは沢田殿。某が見込んだ女子だけありまする」

『…引かないの?』


いくら真田くんと政宗が極道だからって、ボンゴレファミリーだよ?イタリア最大勢力のマフィアだよ?ボンゴレのボスになるってことは裏社会の全てを制圧するって意味だし…普通引くだろ。


「沢田殿。今日の帰りにお宅へお邪魔させては頂けませぬか?」

『別にいいけど…なんで?』

「決まってるだろ」


待って。嫌な予感…


「「ボンゴレ10代目と同盟を組む/でござる」」

『ブラッドオブボンゴレも時として考えものだね…』















「ブラッドオブボンゴレって…」

『言わなかったっけ?私のひいひいひいひいじいさん…ひいひいひいひいひいじいさんだったかな?とりあえずおじいちゃんが初代ボンゴレボスなの』

「直系かよ!あんた本当に何者だ!?」

『…ただの高校生さ』

「今となってはそのせりふもボケとして通じないでござるよ。沢田殿はただの高校生ではござらぬ」

『私、真田くんのそういう所が嫌い』

「なっ…!!」








ガラッ
(進路指導の時間だよ)
(どっから入ってきてんのマーモン…)
(あるこばれーのでござる!)
(卒業したらヴァリアーにおいでよ。きみならみんな大歓迎さ。特にボスが)
(Varia?)
(よりにもよってヴァリアーから勧誘きたよ…!しかも独立暗殺部隊…!)