急にアイツから
電話がかかってきた。
アイツというのは
幼なじみ兼想い人
の祈里で
いつも電話を
かけてくるときは
何かを手伝って
欲しいとかいう
内容なので
通話ボタンを押すのに
気が余り乗らなかった。
『しょうちゃん!!』
通話ボタンを押すと
彼女の明るい声が
俺の耳に響く。
「今、忙しいんだけど。」
面倒事に巻き込まれ
たくはないので
ゴロゴロしていたが
忙しいと応えてみる
『嘘つけぃ!!万年暇人の猩影が今日に限って忙しいとかあり得ないでしょ』
と
あっさり見破られる
「俺は万年暇人なんかじゃねぇよ。」
小さく反論してみるが
結局は今回も手伝って
しまうんだなと
思っていた
『そんなこと言って。しょっちゅう私の家にいるじゃない!!』
「それは…」
『言い訳しないでよね!それでも男か!!』
(コイツに説教されてるのか、俺。)
『そんなことはどうでもいいから、空見てみて!』
何かを手伝わされると
思っていた俺は
その一言に
拍子抜けしてしまった
「どうせ雨が降ってるとかだろ?」
アイツの性質上
雨が降ると
テンションが
尋常でなく
上がるのだ。
『違うって、ちゃんと見てる?』
「はいはい、見ますよ」
閉まっていた襖を
開いて外を見てみると
虹が空に
輝いていた。
『ね、虹きれいでしょ。』
それは、くっきりと七色に。
「きれいだな。」
何か返事をしなきゃと思い
なんとなく感想をつぶやく。
「祈里?」
この綺麗な景色を共有できた嬉しさと
『何?』
そっけないけど
「ありがとな、」
俺から祈里への感謝の気持ち
『どういたしまして』
次に見るときは君の隣にいたいと思うよ
(それにしても、お前雨好きだよな)(そりゃ、雨童ですから。)
▽あとがき
年末に嵐のLoverainbowを
聴きながらかいてたけど
仕上がらなかったので
今日仕上げました。
虹って好きな人と一緒に見れたら
なんか幸せな気持ちになっちゃったり