思わなかったな。
そんな顔をされたら、置いていけなくなるじゃない。
まるで捨てられた犬みたいな顔で見ないでよ。
私はいてもいなくても変わらないと思っていたんだ。
あそこでは私ほとんど頑張っていないもの。
ほとんど力を使っていないもの。
だって、見切りを付けていたから。
でも、きっと、あそこで切らなかったから、この未来があったんだろうな。
苦しくなっちゃう。
手を伸ばしそうになっちゃう。
放っておけなくて。
どうにかしたいと思ってしまう。
ごめんね。
残りの時間で良ければ少しは気にかけますよ。
気にはなっていたんだけれどもね。
だから、ほんの少しはフォローなりをしていたんだけれども。
少しはそれで心が楽になっていたのなら幸いです。
なかなか時間が交わる事はないし、あそこに顔を出しはしないけれど。
ごめんね。
あと1年あれば、また変わったんだけれどもね。
だけどもさ。
あのタイミングで言うのはズルいでしょ。
完全に気を抜いていたよ。
急いでいるのかそうでないのか。
もっと前ならきちんと答えられたのにさ。
ズルいなぁ、もう。
まぁ、笑顔に出来たのなら、少しでも軽く出来たのなら良かった。
…ほんと、他人からの好意に鈍感。
ちょっかいばっかりかけてきてて、
背後から抱き付かれた時に、
「腰潰れたらどうしてくれるのよ!」
って言ったら、
「潰れたら良いんだよ。そしたら俺が面倒ずっとみたる!」
って言われた。
…なんか、ヤンデレっぽいとか思った私、乙。
まぁ、私が他の子と喋ってて、嫉妬からしたことだろうとかは分かってるんだけどね。
なんかずっとくっついてきてたから、
ちょうど近くにいたDtDi君を見つけて、そっちに行くように促したら、
「俺、アイツ嫌い」
って言うから、
「誰なら好きなの?」
って尋ねたら、
「アンタのことだよ!」
って言って抱き付かれた。
「惚れてまうやろ!」か、
「告白か!」って思わず突っ込みそうになったし。
突っ込んだら面倒くさいことになりそうだったからスルーしといたけど。
てか、いつも名前で呼ぶくせに、そんな時だけ、“アンタ”とか…。