心がついていけなくて、なかなか顔をあげられない。
貴方はそっと私の頭に手をのせて撫でる。
ゴツゴツとしていてカサカサで、だけど大きな暖かい手。
「・・・頑張ったな。」
そのひとことで涙が堪えきれず、ポロポロと溢れる。
同情されたり慰められるより、嬉しかった。
世界はとても美しかった。でも、それは君が居た世界だったからだ。
君が居なくなって、世界から色が消えた。
私の世界は、君の色から出来ていたことに、居なくなってから気付いたんだ。
私に期待しちゃ駄目だよ。
だって。
考えて、考えて、考えすぎて、
3回転半回って足がもつれて転んだ先にあった石を渡すような子だもの。
……でもその石だって、誰かの特別になるかもしれない。誰かの特別なのかもしれない。
そうやって、君と出会った。