もう、いつのことだったかも忘れてしまったけども。
無根拠な自信があった、無根拠な夢があった。
それは、いつの日にか、京都大作戦とか、ロッキンとか、そういう大きいフェスに出て、会場を沸かせるようなライブをすること。
ずっとそんな妄想をしていた。
ずっとそれが叶うと思っていた。
その無根拠さが、もしかしたら自分の夢を蹂躙していたかもしれないのに。
夢には綺麗でいて欲しかった。
今思うと、だけれども。
でも僕は、ただないがしろにしていた。
夢は確かな形を描いて、ただ綺麗なままでいてくれていたはずなのに、無茶な空想を僕が描いたから、めちゃくちゃにされていた。
今もまだ、きっと僕の傍で夢は漂ってくれているのだろうけども、当時の無根拠な、自分への過信が、どうにも彼女を直視することを阻んでいるような気がする。
もういつだったか忘れてしまったけども、何事も無かったかのように、彼女は去ってしまった。
僕が夢見た青い花を持って。
その時から、僕の最低なカレンダーは止まったままでいた。
きっとあの青色では満足出来なかったんだと思った。
どうして去っていったのかが、わからなかった。
次は何にすがればいいのか、わからなかった。
夢は、僕を「最低」と罵った。
結局、僕は満たされないままだった。
わからなくなった。
それでも、もし叶うならば、
今度はきっと大事にするから、戻ってきてはくれないだろうか。
次に咲く花が、あの青色でなくてもいいから。
僕のことを無理に満足させなくてもいいから。
どうか、どうか。
今度こそ、大切にさせてくれませんか。
繰り返すことになるだろう。
また失ってしまうかもしれない。
それでも、僕はあなたが大切なんだ。
許してよ。
カレンダーを、めくらせてはくれないか。