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2024年3月28日 18時54分 令和6年能登半島地震
能登半島地震で被災した輪島塗の製造と販売を行う創業200年を超える「塗師屋」では、少しずつ製作を再開しています。ただ、避難先から戻れない職人も多く、この塗師屋の社長は「早く輪島に戻れるよう、新しい住まいなどの工面が早くついてほしいです」と話しています。
輪島市平成町にある1813年創業の塗師屋「輪島屋善仁」では、地震で工房が半壊したほか、商品や漆を保管していた倉庫2棟が全壊しました。
職人や従業員は無事でしたが、市外に避難するなどしていて、作業ができない状態が続いていました。
今月に入り、漆器の展示スペースだった部屋をなんとか工房として使えるようにして製作を再開しました。
ただ、職人の半数近くが今も輪島市に戻れない状況が続いているということです。
また、来月から新人の職人2人を迎える予定でしたが、住居や育成する環境が整えられないことから、受け入れを断念したということです。
この塗師屋では、工房を建て替えるためクラウドファンディングで資金を募るなどしていて、中室耕二郎社長は「今、手を動かしている職人を見ると希望を感じます。さまざまな支援をいただき、ご恩にお応えしたいです。職人たちも早く輪島に戻って好きな物作りに向かいたい気持ちは強いと思うので、新しい住まいなどの工面が早くついてほしいです」と話していました。