【生活、食】
2023/01/24 05:36
ソーダ水
◯勉学に流れる雲やソーダ水
餅
◯餅くえばいささか腹も膨れけり
桜餅
○さくら餅あのひの空の帰へりかな
焼藷
○焼芋や音は葛飾上野より
○焼芋や音は柴又上野より
○焼藷の音はせずとも銀座かな
○焼藷や犬も吠えたりラブレター
○焼藷をひそかに恋よラブレター
新茶
○一枚の敷物上に新茶かな
○丁寧に読とく緑新茶かな
○その人の茶碗の如き新茶かな
○緊張と温和とりなす新茶かな
寄鍋
○故郷や寄鍋つつき飲みくらべ
アイスクリーム
○アイスクリーム朝まで恋の話かな
○手作りのアイスクリームや消えていく
鯛焼き
◯鯛焼や結婚指輪を猫にして
◯鯛焼や猫と帰りを待てをる
◯鯛焼や木魚のごとくカジュアル
◯鯛焼やむすめタトウというてをり
○鯛焼や商店街の花日陰
○鯛焼や行き交う今日も元気なり
○鯛焼や頭列べて午後一時
○鯛焼や味わいのある長い橋
○鯛焼や思い思いに勤めけり
○鯛焼や足もベンチに遠からず
○鯛焼や行き交う空に顔を置く
○鯛焼や未来に夢を託したき
○鯛焼や役者の声を聞いてをり
○鯛焼や駄洒落の父の大きな手
○鯛焼や文学像を未熟なり
○鯛焼や社の椅子も高からず
牡蠣鍋
○牡蠣鍋や天下泰平滑りゆく
○牡蠣鍋や名所が浦の酒の味
○牡蠣鍋の畠は地物や門の口
鮟鱇鍋
○荒磯の鳥居前なりあんこう鍋
○肝ぬくし箸も沈みて鮟鱇鍋
○江戸人の肝温めて鮟鱇鍋
鍋焼
○鍋焼にひとりニヤケて小盃
納豆汁
○春しれず思ふは事の納豆汁
沢庵
○沢庵や波打ち寄せて島のかげ
○沢庵に大仏殿とわたしかな
蜜豆
○みつ豆の半透明や賽をふる
○みつ豆の僧や見惚れて帰るなり
○みつ豆の僧やたれかに見惚れたり
○みつ豆や絵馬に願いが叶う時
○みつ豆に可憐な花や咲いてをる
○あんみつの雨にぬれたる石碑かな
○みつ豆にみくじを引いて帰りけり
○みつ豆に大枝振りの古刹哉
○みつ豆に花も散るなり御朱印帳
○みつ豆や御朱印まつと書いてみる
○あんみつや主役あらそふこともなし
○みつ豆や部屋着の女おもひけり
○餡蜜の豆や昔の音ぞせり
○みつ豆の愛してやまぬ僧や去る
○みつ豆の僧去るあとの美しき
猿酒
○猿酒のしみじみとして伸ばす指
○猿酒やしつとり濡れて頬の紅
○猿酒やしつとり含み輪郭無
○猿酒に含む衣の開祖かな
○猿酒のふくむ木の実に泡の月
○猿酒や失念したり長き腕
蕗味噌
○蕗味噌をひとまづは置き思うかな
○蕗味噌や薄きガラスのみぞれ酒
○蕗味噌やとつくりの首いただきます
○蕗味噌やとくりの首をかたむけて
田楽
○田楽の虜になりし男かな
○田楽の徹底リサーチしています
○田楽や落ち着きのある腕時計
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